「流水点字」のすじ彫りが終わりました。
「流水点字」というのは、数えきれない程ある空海伝説の一つ。空海というのは高野山を開いた高僧で、弘法大師と言った方が知っている人も多いのではないでしょうか。
空海は「弘法も筆の誤り(名人も間違える事がある)」と諺になる程、書の達人だったそうです。
流水点字
ある日、空海が川の辺りを歩いていると、汚い少年がやって来て、川に字を書いてみろと言います。言われるままに空海が流水に詩を書くと、文字は崩れずに流れ去りました。
今度は少年が点の欠けた龍という文字を書き、最後に点を付け足すと、轟音とともに本物の龍になって飛び去りました。
この少年は実は文殊菩薩の化身だったのです、という話。
肌に直接下描きをして、マシンを使ってのすじ彫りです。
ここ一年程この画題をあたためていた所に、「全てお任せでお願いします」という依頼がありました。内容を説明したらお客さんも気に入ってくれて、飛び上がらんばかりに喜んでお受けしました。
仕上がりが楽しみです。
仕上がりました。
刺青師・龍元