源頼光
948-1021 平安中期の武将
家臣:藤原保昌 頼光四天王 (渡邊綱 坂田金時 碓井貞光 卜部季武)
「大江山の鬼退治」 「土蜘蛛退治」などの説話が有名
大江山の鬼退治
一条天皇の時代、京の若者や姫が次々と神隠しに遭っていた。安倍晴明が占うと、大江山に住む鬼、酒呑童子とその一味の仕業と判明。帝は源頼光とその配下の藤原保昌と頼光四天王を酒呑童子討伐に向かわせた。
途中、一行は仏の化身の翁と嫗に出会い、鬼には毒になり人間には薬になるという「神便鬼毒酒」と、太古の昔、神軍が悪魔を鎮める際に八幡大菩薩が使っていたという「星兜」を与えられた。
頼光と四天王は山伏を装い鬼の居城を訪ね、一夜の宿を取らせて欲しいと頼む。不審に思った酒呑童子は神通力で頼光の心を読もうとするが「星兜」のせいで読めなかった。
その晩は酒宴が催され、血の酒や人肉が振舞われた。
「人間の肉は美味いだろう」
「我らは修行の身、施しは何でも謹んで頂きます」
「お前、最近京の町で幅を効かせている極悪人の頼光とかいう奴に似てるな」
「いえいえとんでもない、知らぬ名です」
「まあ、どうでも良いか…」
頼光らの堂々とした振る舞いと「神便鬼毒酒」のせいで、童子の警戒心も薄れていった。
頼光らは鬼たちが「神便鬼毒酒」で酔い潰れたところを襲撃。酒呑童子の身体を押さえ付けて首をはねた。
途端に、酒呑童子の生首は物凄い形相で「騙し討ちとは、この卑怯者め!」と頼光の兜に食らいつき、生き絶えた。頼光は兜の下に「星兜」を被っていたので事無きを得た。
「大江山の鬼退治」には色々なバージョンがあり、登場人物も少し違ったりしますが、だいたいこんな話です。
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