力神の眼力くらべ [須賀神社] 群馬

力神 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年七月吉日、群馬県沼田市の須賀神社に参拝しました。

須賀神社鳥居
須賀神社拝殿

御由緒

文和年間(1353〜55)創建
明治元年(1868)牛頭天王宮から須賀神社へ改称
御祭神 素戔嗚命すさのおのみこと 穂高見命ほたかみのみこと


拝殿水引虹梁上には「天岩戸」その上には「鳳凰」の彫り物がありました。

天岩戸 鳳凰

拝殿正面の右側小壁には「龍」。

龍

同じく正面右側の小壁には「虎」。

虎

裏へ廻ります。

須賀神社

残念ながら、御本殿に胴羽目はありませんでした。

須賀神社御本殿

その代りに、海老虹梁には見事な「子引き龍」が。

須賀神社御本殿海老虹梁

迫力のある良い顔をしています。

龍

脇障子は「鯉の滝登り」。これだけ弟子の作品でしょうか。

鯉の滝登り

木階下きざはししたの羽目板(この部分の名称がわかりません)には「龍」。

龍

妻飾りでは「力神」が屋根を支えていました。

力神

眼力が凄い。

力神

御本殿背面。

須賀神社御本殿背面

御本殿右面でも「力神」が屋根を支えています。

力神

指先の表現まで手を抜きません。

力神

木階きざはし下の羽目板、右面は「鷲の滝行」。

鷲の滝行

右側脇障子。まるでムーミンのニョロニョロみたい。どうしてなんだろうな。上手い鯉ってほとんど見掛けません。

鯉の滝登り

こちらの海老虹梁も「子引き龍」。

須賀神社御本殿海老虹梁

逆光で見づらいですが、水引虹梁と持ち送りは「波に亀」でした。

須賀神社御本殿水引虹梁

ここにも自慢の大ケヤキの木がありました。

大ケヤキ

脇障子以外はどれも見事な彫り物でしたが、部位毎にタッチが違う様な気がします。部分部分で彫師が違うのかも。木階きざはし本殿腰組の間の羽目板(この部分の名称が分かりません)の龍と海老虹梁の龍は明らかに作風が違いますね。

素晴らしい神社でした。

刺青師・龍元

174(2020.08.18)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    おお、久々の力神!
    ありがとうございます。
    他にも見どころ満載の神社ですね!!
    群馬にも行ってみたくなりました!!!(笑)

    • 龍元 より:

      特にここの力神は秀逸ですね。

      群馬は国道17号三国街道沿いに良い神社が沢山ある様ですよね。
      ぜひ行ってみてください。

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