令和三年新年巡礼二日目は霞ヶ浦の反対側を廻りました。第十六社目は千葉県香取市の水神社。

覆屋の赤が目に沁みます。

残念ながら胴羽目に彫り物は無し。

木階には鏡餅がいくつも供えてありました。

廻縁には稲穂が供えてあります。

水引虹梁上の龍はほぼ丸彫りで迫力があります。


扉脇板には上り下りの龍。

渋いです。

左側脇障子の黄石公。

右側には巻物を受け取る張良。

脇障子の上にも彫り物がありました。左側には応神天皇を抱く武内宿禰と神功皇后。だいぶ劣化してしまってますが、かなり精緻な彫り物だった事が窺えます。

右側脇障子の上。黄石公と張良に構図が似ていますが、奥に烏天狗らしき人物がいるし、右の人物の大きさから言ってこちらは牛若丸と天狗だと思います。

胴羽目はありませんでしたが、腰羽目には見事な唐子シリーズ。縁下腰組間にも彫り物があります。
↓左面右側腰羽目は唐子の獅子舞。

↓左面左側腰羽目は唐子の闘鶏。

↓背面右側腰羽目は唐子の棋。「お前!その手を見せてみな!」

↓背面左側腰羽目は唐子の喧嘩。「この野郎!イカサマやりやがって!」

↓右面右側腰羽目。唐子の書かな。

左面左側には物が置いてあって良く見えなかったのですが、司馬温公の甕割の様です。

右側の海老虹梁持送りには麒麟が彫られていました。反対側は壊れていましたが、これだけ緻密な彫り物じゃ無理ないのかも。

手挟みは葡萄と栗鼠。

見応えのある彫り物でした。
刺青師・龍元
016(2021.01.29)
コメント
onijiiです。
唐子は喧嘩に発展しているのですね。
活き活きと表現されてますね。
素晴らしいです。
当時の彫り師の技量は神業だと思います。
済みません。所在地を教えてくださいませ。
唐子はこの順番で見るのが順当ですよね。
これは絶対に狙ってるのだと思います。
なぜこの二枚だけなのかは疑問ですが。。。
所在地送っておきました。