暗がりの中の彫り物 [宮山観音堂] 茨城県

獅子 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和三年九月下旬、茨城県筑西市の宮山観音堂に参詣しました。

宮山観音堂

創立年不詳
享保八年(1723)現建物上棟
大工棟梁 藤田孫平次

宮山観音堂案内板
宮山観音堂

向拝中備には馬。

宮山観音堂向拝

案内板にもありましたが、向拝に馬があるのはかなり珍しいです。つくば市の大形鹿島神社の向拝にも神馬しんめの彫り物がありました。

馬

神馬というより暴れ馬ですね。何か説話があるのでしょうか。

馬

馬に引きずられている人やのけぞっている人、躍動感のある馬。どこを見ても素晴らしいの一言です。

馬

向拝中備裏側には梅の木がありました。梟が留まっています。

梟

いよいよ堂内を覗いてみます。扉の格子は内側から板で塞いであって、中央の部分からのみ中が見えます。中は非常に暗く、肉眼では良く見えません。

宮山観音堂内部

内外陣境の扉上の欄間は、足が鳥になっているので迦陵頻伽かりょうびんが。極楽浄土に住み、比類なき美しい声で鳴くと言われます。

迦陵頻伽

右側の欄間には七福神の三人。右から布袋・弁財天・毘沙門天です。

七福神

左の欄間は七福神の四人。ピンボケですが、右から大黒天・寿老人・恵比寿天・福禄寿です。

七福神

中は本当に暗いです。私のカメラは暗い所が得意なタイプではないので、何枚も撮りましたがこれが限界でした。

それでも良く見えない物を撮れるなんて、今時のカメラは凄いです。

刺青師・龍元

123(2021.10.07)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    地図帳になかったので未訪問です。
    ありがとうございます。
    早速行ってきます。(笑)

    向拝の馬は、とても珍しいですね。
    この2ヶ所以外では遭遇したことないです。

    • 未訪問なんて意外ですね。

      公園の駐車場に停めましたが、特に案内板も無く、公園内を彷徨ってしまいました。
      売店は混んでましたが、御堂周辺は例の如くひっそりと無人でした。

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