立川流 [宮上諏訪神社] 長野県

長野県
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年五月吉日、長野県小海町の宮上諏訪神社に参拝しました。(2022.09.20 写真を追加しました)

いつも神社の表記は悩むのですが、基本的には GoogleMap、案内板があるときには案内板に従う事にしました。ってそれが普通か。

宮上諏訪神社鳥居

社殿は拝殿と覆屋が一体化したタイプですね。

宮上諏訪神社拝殿

御由緒

応和年間(961-3)諏訪より勧請
天保七年(1836)現社殿建立
御祭神 建御名方命たけみなかたのみこと 八坂刀売命やさかとめのみこと 事代主命ことしろぬしのみこと
彫師 臼田茂七

案内板

案内板によると、ここの前に行った本間十二社の大工棟梁は、ここの棟梁の清水惣兵衛重貴の父親の様ですね。ここは十二社の35年後に建てられた事になります。息子が親父の仕事を継ぐってのは、なんか良いですよね。

彫刻師は臼田茂七となってますが、「清水惣兵衛重貴の立川流彫刻の技術が〜」とも書いてあります。どう言う事でしょうか。二人で彫ったって事?

宮上諏訪神社案内板

文体から言って、本間十二社の案内板と同じ人が書いたのではないかと思います。うふふ。

御本殿

宮上諏訪神社御本殿

脇障子

案内板には「象の透かし彫り」となってましたが、これはどう見ても麒麟ですね。

麒麟

案内板には「隼」となっていますが、これは鸞か何かじゃないのかなぁ。

鸞?

裏へ回ります。

覆屋

左面

私の嫌いな亀甲金網が張ってあります。保護のためには仕方ないですが。

本殿左面

胴羽目は唐獅子牡丹。

唐獅子牡丹

背面

本殿背面

鷹か鷲か、もしかしたら隼。

鷹

右面

本殿右面

胴羽目は獅子の子落とし。

獅子の子落とし

『本殿に通ずる海老虹梁に所狭しとからみつき、のたうつ竜神の形相は凄まじく、北斎の絵にみるような勢いがある。』という案内板の見事な描写にかかわらず、蝦虹梁の写真を撮るどころか、見るのさえ忘れてきてしまいました。


〜追記(2022.09.20)先日 再訪して撮り忘れた蝦虹梁の写真を撮って来ました

右側蝦虹梁

左側蝦虹梁

この日は曇り時々雨 非常に暗くて苦労しました 追記終わり〜


案内板の原稿を書いた人が間違えたのか、看板屋さんが間違えたのか、八坂刀売命の「刀」という字が「刃」になってました。

誤字脱字は私も良くやりますが、普通、象と麒麟は間違えませんよね。案内板を書いた人は現物を見てないんじゃないかな?と思ってしまいます。

文才はある様ですけれど。。。

あ、彫り物は良かったですよ。オススメです。

刺青師・龍元 

111(2020.05.28)

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