仙人が彫られた御本殿 [六所神社] 埼玉県

童子 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和六年四月中旬 埼玉県所沢市の六所神社に参拝しました。

六所神社鳥居

創建年不詳
明治十年(1877)頃 本殿造営と推定

六所神社

御本殿覆屋にはガラスの入った格子窓があるので 外から御本殿を拝観できます。

六所神社

立派な御本殿が鎮座していました。

六所神社御本殿

胴羽目は上元夫人。

上元夫人

ウィキペディアによると「上元夫人は天界で最も高貴の女仙であり 長生を執掌し 真籍(真人または仙人たちの名籍)を管理し 亀台金母(西王母)に次ぐ地位を持つ」とあります。

上元夫人

上元夫人は麒麟に乗るとされていますが この小さな麒麟では 乗ったら潰れてしまいますね。

麒麟

脇障子は張果老の瓢箪から駒。

張果老 瓢箪から駒

海老虹梁の龍です。

海老虹梁の龍

背面には窓が無かったので 左面です。

六所神社御本殿

胴羽目は亀仙人 黄安。

黄安仙人

三千年に一回出す 亀の頭を 五回見たと言い張ります。

黄安仙人

なんか良い感じに捩れた瓢箪です。彫師が瓢箪好きだったのかも。

童子と亀

瓢箪からの水?酒?を 一度は盃に受けますが 結局は地面にこぼしています。

童子

脇障子は 魂を飛ばす李鉄拐。この人も瓢箪を持ってますね。

李鉄拐

向拝柱には龍が巻き付いています。

六所神社御本殿

海老虹梁の龍。

海老虹梁の龍

胴羽目二点と脇障子二点 計四点中 三点で瓢箪が彫られています。右面胴羽目を養老の滝とか李白観瀑にして 瓢箪つながりの御本殿だったら面白かったのに。。。なんて考えてしましました。

刺青師・龍元

048(2024.05.20)

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