足利又太郎忠綱を祀った [皆沢八幡宮] 群馬県

皆沢八幡宮御本殿 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年五月吉日、群馬県桐生市の皆沢八幡宮かいざわはちまんぐうに参拝しました。

皆沢八幡宮鳥居

奥には火の見櫓がありました。

皆沢八幡宮社殿

由緒

創建年代不詳
18世紀後半 現社殿建立
祭神 足利又太郎忠綱
桐生市指定重要文化財

皆沢八幡宮案内板

覆屋は最近修繕された様子。

皆沢八幡宮本殿覆屋

御本殿

覆屋の中には立派な御本殿がありました。

皆沢八幡宮御本殿

扉脇、胴羽目、脇障子、向拝、垂木、縁下持送りなど、一通り彫り物が施されていますね。

皆沢八幡宮御本殿

左面胴羽目は玉取姫たまとりひめ。220年以上前の彫り物なので大分傷んできてますね。

玉取り姫

背面胴羽目は天岩戸あまのいわと。ムムム、大分苔むしています。

天岩戸

右面胴羽目は東側だからか他の二面と比べると状態が良い様です。画題は最初、林和靖りんなせいかなと思ったんですが、鶴に誰か乗っています。しょうを持っているので、これは王子喬おうしきょうだと思いますが、すると座っている老人は誰?

王子喬と誰か

「列仙伝」には『(王子喬が行方知れずになってから)三十余年の後、(王子喬を探していた友人の)桓良かんりょうを見て曰く、 「我が家に告げよ。七月七日、我を繰氏山の…顛に待て」 』とあるので、もしかしたらこれは王子喬の友人の桓良かも知れません。

でも、列仙伝も結構いい加減だという研究もありますし、実際のところは分かりません。まあ、合ってるかどうかより、あれかこれかと推測するのが楽しいのでやってるだけです。

刺青師・龍元

107(2020.05.23)

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