猫の額ほどの境内 [秋葉神社] 茨城県

秋葉神社 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第二十九社目、茨城県常陸太田市の秋葉神社に参拝しました。

秋葉神社鳥居

境内は非常に狭いですが、手水鉢や灯籠など最低限の物は揃っています。

秋葉神社

覆屋の扉上、社号額の左には松鶴の彫り物。

松鶴

右側には亀です。鶴亀鶴亀。

亀

御本殿です。

秋葉神社御本殿

唐破風の上の鶴。

鶴

向拝は波に千鳥。

千鳥
秋葉神社御本殿

残念ながら右面胴羽目は欠損です。

秋葉神社御本殿

二重虹梁間には鳥。何の鳥でしょう?

鳥

斗栱間には鶏とひよこ、頭貫上は波に千鳥です。

鶏と波に千鳥

背面も欠損してしまったのか元々無いのか、胴羽目彫刻はありません。頭貫はズレてしまっているのかな?大分傷んでいますね。

秋葉神社御本殿

左面。脇障子が欠損。廻し縁も損傷が激しいです。

秋葉神社御本殿

二重虹梁間には松鶴です。松鶴と言えば「分かるかなぁ〜?分かんねぇだろうなぁ!」の松鶴家千とせが亡くなりましたね。。。。合掌。。。。

斗栱間は何かの鳥。頭貫上は欠損です。

鳥

胴羽目は飲んでも呑んでも酔わない不思議な生き物、猩々しょうじょうです。

猩々

足の親指とその他の指がさりげなく凄腕です。シンプルな構図ながら、かなりの手練れの作と推察します。

猩々の足

背面の腰部分には外れてしまった彫り物と思われる部材が重ねてあります。

下には背面と右面の胴羽目らしき大きさの彫り物と扁額らしき物。左面胴羽目も猩々で、背面は波だったのかな。

取ってあるという事は、いつかは直す算段なんでしょうね。

周りは駐車場になってます。栃木の藤岡稲荷神社なんかは駐車場にいきなり鳥居と社殿が建ってたなぁ。こちらは玉垣で境内が区切られているだけマシなのかも。

ここで新年寺社彫刻巡礼の旅は終わりです。ああ疲れた。

次回からは通常の寺社彫刻巡りです。やる事は同じですけどね。

刺青師・龍元

029(2022.02.21)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    地図帳に無く、通りがかりに見つけて
    立ち寄りました。
    神社のミニチュア版の感じですね。(笑)

    巡礼の旅、お疲れさまでした。
    鮮明で綺麗な写真なので、とても見やすい
    です。存分に楽しませていただいてます。
    ありがとうございます。
    これからもよろしくお願いします。

    • 完全に覆屋に囲われているのに損傷が激しいですね。覆屋は最近建てられたのでしょうか。
      周りには元々お店が立ち並んでいた様ですね。駐車場になって陽当たりが良くなったという書き込みをネットで見ました。

      彫刻巡りを始めた頃はスマホカメラで撮ってましたからね。その内に古い一眼レフを引っ張り出して、3年前にミラーレス一眼買って、レンズ買って、少しづつカメラの使い方が分かって来ました。

      勉強で始めた彫刻巡りですが、すっかりハマってしまいました。楽しんでいただけたら幸いです。
      こちらこそよろしくお願いします。
      m(_ _)m

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