令和六年九月下旬 龍元洞慰安旅行を兼ねて 弟子の彫鈴と二人で 東北地方の神社を廻りました。
まずは岩手県一関市の興田神社。
随身門には 随身さまと風神雷神の像がありました。
養老二年(718)勧請
妙見山法眼寺と号したが 明治の神仏分離令により興田神社と改称
大正二年(1913)社殿火災
大正十一年(1922)現社殿再建
御祭神 天御中主大神 高皇産霊神 神皇産霊神
妙見さまと称されていただけあって お寺の様に大きな造りです。
向拝中備には 龍の彫り物 水引虹梁には 大きく波に亀の浮き彫りがあります。組物も豪勢に組んでありますね。
その上は 司馬温公瓶割。司馬光が子供の頃 水を張った大きな瓶に友人が落ちたが 司馬光は躊躇なく高価なその瓶を石で叩き割って その友人を助けた という話。
でもこの大きさの瓶なら 自分で出られたかも。。。いや 頭から落ちたのなら危ない所だったか。。。
やや! まさか お前が突き落としたのか?
龍は 何処かのオジサンのような顔です。
左隣の中備は応龍。それとは別に 水引虹梁に沿って龍の胴体があります。
虹梁の胴体は 木鼻に続きます。
ウニの様なトゲが印象的。
海老虹梁には波に兎がありました。
裏側。海老虹梁に兎があるのは珍です。
手挟みには ナマズの様な鯉。
繋虹梁では 力神さまが 屋根を支えていらっしゃいます。
豪雪で屋根が押し潰されない様に 踏ん張ってらっしゃいます。
もちろん反対側でも。
雪が積もると相当重たくなる様で 両側ともに 吽形です。
右の海老虹梁にも 波に兎の浮き彫り。この後も何社か東北を回りましたが 波に兎を頻繁に目にした様に思います。
右側木鼻の龍。かなり奥目です。
右側中備の応龍と 木鼻の龍の胴体。
今回は割愛しますが 社殿周りにはぐるりと 獏 麒麟 唐獅子などの 霊獣が彫られた欄間が回されていました。
左側脇障子の龍。
右側脇障子の龍。左右で上り下りになっています。
拝殿だけでも ここに来る価値はあると思いますが 実は御本殿にも 二十四孝に取材した立派な胴羽目彫刻があります。
次回は御本殿を紹介します。
刺青師・龍元
082-01(2024.10.12)
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