令和六年九月下旬 秋田県湯沢市の岩崎八幡神社に参拝しました。
寛治元年(1087)源義家が岩崎霊符森に八幡神社を建立
寛政二年(1790)現本殿建立
寛政四年(1792)八月遷座式
棟梁 岩崎村 斎藤伝四郎
彫師 塩越(現にかほ市象潟町)作助
御祭神 誉田別命 多紀理比売命 他
御本殿には覆いが架けられています。
ドヒャー! 超細目金網で覆い尽くされた御本殿。肉眼ではほぼ何も見えません。
でもここで挫けては 寺社彫刻探求道を極める事はできません。
やはりこの辺りの定番と言って良い位の頻度で 海老虹梁は松に鷹です。
胴羽目は黄石公と張良。
「オイ若いの! 靴を拾って履かせろ」と黄石公。
数々の高圧的な要求に屈せず ついに太公望の兵法書を授かる 張良。
胴羽目上の組物間には龍の彫り物がありました。
脇障子は 竹やタケノコみたいな物に一瞬惑わされますが これは鯉の滝登り。
背面に彫り物はありませんでした。
左面です。
縁下組物間にも唐獅子などの彫り物がありますが 丁度その高さの部分だけ金網が二重になっていて うまく写りませんでした。
胴羽目には板が立て掛けられていて半分しか見えませんが 多分これは孔雀じゃないかと思います。
脇障子は鶴と亀。
上部組物間の龍です。
力神さま
この旅の主目的は力神さまです。
最初 御本殿を見た時は「こりゃぁダメだ」と思いましたが 寺社彫刻探求道最終奥義・如意棒二本繋の術で乗り越える事ができました。
右前の力神さまは阿形。
右後ろ 吽形の力神様。 肩が梁にめり込んでいます。
何百年もこの梁を見つめて来たのでしょうか あ 覆いは割と最近建てられたのか。
下から見るとこんな感じ。天気の良い日には まったく見えないでしょう。
左後ろの力神さま。
こちらは頭もめり込んでます。
阿形ですね。
左前の力神さま。吽形です。
八幡神社の裏には水神社があり さらに奥には藁人形の鹿島様がありました。
大きくて迫力満点なので 八幡神社に参拝した際には ぜひこちらへも ご参拝ください。
今回の東北の旅 六社で力神さまに謁見しましたが どれも力士形力神でした。皆 個性的で凝った作りでしたね。足を運ぶ価値があると思います。
ここで東北の旅は終わりです。次回からは千葉を廻ります。
刺青師・龍元
089(2024.11.14)
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