令和四年七月中旬 栃木県佐野市の石塚神社に参拝しました
曇り空だった二柱神社から それ程離れていませんが 道の駅に寄ったり 神社を一つ空振りしたりしている内に すっかり晴れ模様です
裏へ廻ります
透き塀+屋根の柱で 思いの外 撮影に苦労しました
海老虹梁の龍
籠彫りではなく 浮き彫りです
胴羽目が外れ掛かってます
脇障子の老人は 桃らしき物を持っているので 西王母の桃を盗んで食べたという 東方朔 ではないかと思います
東方朔は機知とユーモアで漢の武帝に愛されたと云います 能の演目にもなっている様です
これは 李白観瀑 ではないかと思います
ザックリとしてますが 厚彫りです
この時は天気が良かっただけに 暗い所は肉眼では見えなかったので 望遠鏡で妻側を見るとうっすらと何か見えました
カメラの感度をISO3200まで上げて撮影してみると 何かが笑っているのが写りました
背面です
梅と妻 鶴を子とする 林和靖
和靖は諡 本名は林逋 諡というのは貴人が死んだ後に贈られる名前です
左の妻側 こちらは怒ってます
獅子の様に見えますね
左面
人物が魚に乗っています 魚は棘ばっているので 子英仙人でしょう
子英仙人は割と珍しいです ここの前に参拝した 二柱神社や近所の高鳥天満宮 でも見かけましたが ここら辺で人気だったのかな?
こちら側の胴羽目も外れ気味
脇障子は西王母だと思います 桃が有りませんが 反対側が東方朔っぽいので 総合的に判断しました 〜追記(2023.01.27)木に一輪の花がありますが これは花びらの先端が尖っているので桃の花だと思います 追記終わり〜
海老虹梁の龍
右側も緻密な彫りではありませんでしたが こちら側は更にザックリとした印象です
超絶技巧の彫り物や 激珍彫り物も良いですが 市井の普通の彫り物も良いモノです
って これだけ有ればモノ凄いですね
支那仙人列伝には詩人の李白も龍仙人として載っていますので タイトルは「一詩人と三仙人と政治家」としても良いかも知れません
また八百年も生きたと言われる東方朔は政治家というより 仙人とした方がしっくりくるのかも知れません
刺青師・龍元
099(2022.08.10)
コメント
onijiiです。
佐野市は胴羽目が大流行した地域ですね。
力神にも遭遇することが多く、ワクワク
しながら回ってました。
あちこちで江戸時代の貴重な文化財に接
することができました。
彫刻は上手い下手ではなく、それぞれに
味わいがありますね。
佐野市はずいぶん周ったつもりですが、まだまだ参拝してない所が20社以上あります。本当に大流行したんでしょうね。
特に古い物は力がありますね。やはり、人の手で手間暇掛けて作るという事が大事なのだと思います。電動工具などは便利ですが、職人の気持ちがその分削がれるというか。。。