観る人を引き付けて止まない不思議な魅力 飯田祐治郎 [和田乃神社] 東京都

和田乃神社 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年十一月上旬 東京都青梅市の和田乃神社に参拝しました

和田乃神社鳥居

創建年不詳
寛政五年(1793)本殿造営
明治四十年(1907)幣・拝殿造営
御祭神 大山祇神おおやまずみのかみ 磐長比売神いわながひめのかみ 茅野比売神かやぬひめのかみ

御本殿覆屋の格子は幅広ですが 周りを玉垣が囲んでいて案外これが曲者 覆屋に近づけません

和田乃神社御本殿覆屋

なので如意棒を使いました 如意棒というのは縦方向には良いですが 横方向はカメラがなかなか安定しません

和田乃神社御本殿

それから 格子が御本殿に近くて 標準レンズで撮ると全体が入らないし 超広角レンズで撮ると画像がかなり歪みます

和田乃神社御本殿

四苦八苦しながらも何とか撮影

天岩戸 猿田彦命

誰かが笙を吹いています

鼓笛隊

長鳴鶏がいます

長鳴鶏

鼻の長いこの人は猿田彦命さるたひこのみこと

猿田彦命

五手先で回廊を支える立派な組物の下には 唐子遊びの木馬……

御本殿縁下彫り物

えっ…… 怖いんですけど……

唐子の木馬遊び

御本殿と浜床の間には定番の鯉の滝登りがありました

鯉の滝登り

背面に廻ります ちょっと腰組がガタついている所がありますが大丈夫なのでしょうか 

和田乃神社御本殿

胴羽目は 隠れてしまった天照大神あまてらすおおかみをどんちゃん騒ぎで誘い出す 天岩戸です 

天岩戸 手力男命 天照大神

おお!ツイストを踊るこの人は誰⁉︎ 手力男命たぢからおのみことの隣で踊っているので一瞬 天宇受売命あめのうずめのみことかと思いましたが。。。

天太玉命

これは天太玉命あめのふとだまのみことでしょうか それとも天児屋命あめのこやねのみこと? どちらにしてもこの表情は最高です

天太玉命

主役の一人である筈の 手力男命を完全に食ってしまってますね

手力男命

一番の主役の天照大神は いつもひっそりと隅にいます

天照大神

この面には「武州 熊ヶ谷町 彫刻師 飯田祐治郎」と銘が彫られていました

武州 熊ヶ谷町 彫刻師 飯田祐治郎

飯田祐治郎といえば 埼玉県吉見町の元巣神社の向拝↓に飯田祐次郎の彫り物がありました

竹林の虎
埼玉県吉見町元巣神社向拝

一文字違いますが 同じ人なのでしょう この人が人物を彫るとこうなるのか 

唐子遊び

唐子の相撲

唐子の相撲

非常に粗削りで 指なんかソレっぽければ良いだろ的な感じ

唐子

左面です

和田乃神社御本殿

胴羽目三面で天岩戸を表している様です

天岩戸 天鈿女命

天宇受売命あめのうずめのみこと こちらの面を見るまでは背面胴羽目で踊っている人が天宇受売命だと思ってました

天宇受売命

誰なのか同定はできませんが 鼓笛隊の神さま達

鼓笛隊

心底楽しそうです これなら天照が気になるのも頷けます

鼓笛隊

縁下の唐子遊び と 菊水

唐子の琴棋書画の画

巻物には笹なのか竹なのか 画が書いてあります

唐子

鯉の滝登り

鯉の滝登り

どの彫り物も なんか独特の味の様なものがあります

和田乃神社御本殿

すっかり飯田祐治郎のファンになってしまいました

刺青師・龍元

140(2022.11.28)

コメント

  1. より:

    飯田祐治郎、 悪く言うと、下手ですねぇ!!いやいや下手くそですね。よく言うと、味がありますねぇ。

  2. onijii より:

    onijiiです。
    荒削り、下手うま系大好物です。
    記事を見ながら口元が緩みました。(笑)

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