令和三年十二月中旬、長野県長和町の諏訪神社に参拝しました。
ちょっと変わった配置になっていて、鳥居が拝殿の隣に立っています。
拝殿の後ろから鳥居をくぐって案内板の辺りでUターン。拝殿前には小さいながらも神橋があります。
案内板によると、立川流建築の秀作で、棟札には文政元年(1818)大工 田中国蔵正恭とある様です。茂田井諏訪神社を建てた、初代立川和四郎富棟の弟子の田中圓蔵(1774−1851)とは違う人でしょうか。
立川流っぽいと言われれば立川流っぽい象鼻。でも、どれもこんな感じでしょ、と言われればその通り、とも思います。
立川流建築と書いてあるだけで、彫師については記述がありませんでした。
左側脇障子。これは鯉の滝くだりと呼んで良いのでしょうか。聞いた事ないけど。
扉脇の小板は竹。以前は中備に龍があったそうですが、今は失われてしまった様です。
右側脇障子には鯉の滝登り。
右面に廻ります。
胴羽目は鳥。雉でしょうか。山鳥の可能性もあり。鶏冠が無いので錦鶏ではなさそうです。
鬼板を確認。鬼面ではなく、諏訪神社の神紋がありました。
覆屋の背面には窓がなかったのですが、横から見た限りでは御本殿の背面に彫り物は無さそうです。
左面に廻ります。力神さまはいらっしゃらないのか。懸魚に隠れているかも知れません。
これはヒドい‼︎ 右面胴羽目も気になったのですが、こちらのは間違いなく落書きですね。油性ペンか何かでしょうか。
胴羽目は山鵲です。
神社に落書きするなんて、どこのクソガキだ!と思ったりしますが、案外大人もやったりします。どちらにしても不届きな輩がいるもんです。
刺青師・龍元
169(2021.12.27)
コメント
onijiiです。
シンプルな作風ですね。
鬼面や力神を気遣って下さり、
ありがとうございます。(笑)
落書きは幾つか遭遇してます。
罰が当たると教わったものです。
太田市の曹源寺さざえ堂には、
江戸時代に筆で書かれた、大量
の落書きが展示されています。
興味深く眺めてきました。(笑)
長野県は鳥だけのシンプルな彫り物が多いですね。
落書きはたまに遭遇しますね。便所じゃないんだからって思いますが、落書きも江戸時代くらい古いモノになると文化的学術的な価値が出て来ますね。