日本伝統刺青 美人画

神功皇后  刺青図柄解説
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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去年の夏あたりから Traditional Japanese Tattoo Association 日本語で言えば「日本伝統刺青協会」というのを作って、アムステルダムの建尚・二代目さんと一緒に、日本文化と刺青についてインスタグラムなどのSNSで海外に発信しています。


海外に行くと、弁財天や神功皇后、巴御前を指してゲイシャゲイシャと言うのを頻繁に耳にします。どうやら着物を着た女性をゲイシャというのだと勘違いしている様です。

が、日本で芸者と言えば、酒の席で三味線や踊りなどの芸をする女の人たち。時には普通のホステスを芸者と呼んだり、良いとこ付きをする人やゴマ擦りが上手い人を「あいつは芸者だからな」とか「男芸者」とか言ったりもしますね。

なので、海外の人にも理解しやすい様に説明してみました。今回は拙い英文、翻訳ともに私、龍元です。

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第八回 美人画について

着物を着た女性について言う時には、ゲイシャの代わりに美人(という言葉)を使いましょう。なぜなら、彼女たちはほとんどの場合に芸者ではないから。芸者とは歌を歌ったり踊ったりするエンターテイナー、特定の職業の人たちの事です。

もし、あなたが鎧を着た女性の刺青を入れたいなら、それをゲイシャウォリアーと言ってはいけません。芸者は戦いません。

日本伝統刺青において、一、二を争う人気の女武者と言えば、巴御前神功皇后でしょう。巴御前は旭将軍木曽義仲の側室ですし、神功皇后は応神天皇の母であって、芸者ではありません。

地獄太夫も女性の刺青として人気があります。地獄絵図の模様が描かれた着物を着ています。彼女も芸者ではありません。

小野小町は伝説の美人です。雨乞い小町や小町桜の精などは女性の刺青として人気があります。彼女は歌人であって、芸者ではありません。

(原文)

When you talk about a girl wearing Kimono you should call it Bijin or Beauty instead of Geisha. Because most of them aren’t Geisha. Geisha is a specific job that women entertain through performing dance and singing.

If you want to get a tattoo of woman wearing armour you shouldn’t call it Geisha warrior. Geisha don’t fight.

Top two of popular woman warriors in traditional Japanese tattoos are Tomoe Gozen (Lady Tomoe) and Jingu Kougou (Empress Jingu). Tomoe Gozen was a concubine of Shogun Kiso Yoshinaka. Jingu Kougou was the mother of Emperor Oujin. They were not geisha.

Jigokudayū is also popular as a woman tattoo. She was wearing kimono that had scene in hell on it. She wasn’t a geisha either.

Komachi is a legendary beauty of ancient Japan. Amagoi-Komachi (Komachi praying for rain) and Komachi-Sakura (spirit of cherry) are popular as a woman tattoo. She was a poet, not geisha.
by @ryugendo 

(正確な翻訳ではありません)

雨乞い小町
雨乞い小町

ハラキリ・フジヤマ・スシ・ゲイシャ。。。昔から外国人が日本で見たいものを並べた言葉ですね。さすがにハラキリはもう無いか。

アメリカ人の弟子の彫鈴は去年くらいまで、富士山の事をフジサマと呼んでました。富士山のサンを敬称のさんと勘違いしていた様です。もう私のところに弟子入りして十四年にもなるのに。。。

刺青師・龍元

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