胴羽目は忠臣 [戸神宗像神社] 千葉県

新田義貞 神社仏閣

令和二年六月吉日、千葉県印西市の戸神宗像神社に参拝しました。宗像神社はここら辺に多いですね。

戸神宗像神社鳥居

鳥居をくぐる前から非常に整然とした印象を受けます。

戸神宗像神社拝殿

由緒

九世紀後半創設と推定される
大正十一年(1922)火災により消失
昭和五年(1930)本殿再建
平成十六年(2004)鞘屋殿・幣殿・拝殿再建
御祭神 田心姫命たごりひめのみこと 湍津姫命たぎつひめのみこと 市杵嶋姫命いちきしまひめのみこと

鞘屋殿

お参りを済ませ、裏へ回ります。境内は非常に整然としています。

覆屋には窓があり、胴羽目の彫り物についての解説がありました。

案内板から 『宗像神社本殿三壁面浮彫りの説明
三壁面のレリーフは、いずれも一三三三年、後醍醐天皇が武家政権「鎌倉幕府」を倒して天皇を中心とする公家政権を復活させることに成功した「建武の中興」に功績のあった忠臣たちの物語です。』

美術館でもここまでやってくれる所は滅多に無いです。素晴らしいです。

戸神宗像神社覆屋

御本殿

戸神宗像神社御本殿

左面

御本殿左面

案内板から 『この面の浮彫り
新田義貞(一三〇一年〜一三三八年)に〔原文ママ〕鎌倉幕府(北条氏)を攻めるとき稲村ヶ崎から剣を海に投げ入れ、海水を退かせて海岸伝いに攻め入り勝利したと伝えられる故事を彫り込んだものです。
<武西・久保勲氏 調査による>』

新田義貞
獅子の滝行

背面

御本殿背面
小島高徳

案内板から 『新田義貞は群馬を本領とする源氏の血流。栃木を本領としていた足利尊氏らと組んで、いったんは建武の中興(親政とも言う)に成功するが足利尊氏は貴族による天皇制に不満を持ち結局、足利氏と新田氏は敵味方に分かれて戦い新田義貞は敗れて戦死(福井県で)後醍醐天皇は隠岐に流され再び足利氏による武家政権(室町幕府)時代に向かう。
 この面の浮彫り
児島高徳と言う武将が隠岐に流される後醍醐天皇を救出しようとし追いかけたが果たせず美作の国(岡山県)の行在所の前庭の桜の幹を削って「天匂践空勿時范蠡無非 てんこうせんむなしゅうことなかれときにははんれいなきにしもあらず〔原文ママ〕」と言う詩を書いて天皇を励まし忠臣ぶりを示した「十字の詩」と言われている(詩の意味は中国の故事から、不遇の天子が忠臣によって復活した例もあります。だからその時を待って下さい。)』

右面

御本殿右面

案内板から 『この面の浮彫りは、有名な楠木正成親子の「桜井の別れ」です。楠木正成は後醍醐天皇から鎌倉幕府打倒の命を受けて千早城を始め多くの山城を作り幕府の大軍を迎え撃ったのです。一三三二年、八万の幕府軍が総攻撃をかけてきたが正成はあらゆる兵法を駆使して千早城を護りぬきました。この浮彫りは楠木正成が湊川の戦で討ち死にをする前に桜井(奈良県)に子正行 マサツラ を呼びよせて形見に剣を渡して別れを惜しんだときを描いたものです。』

楠正成 正行

案内板から 『武家政治は徳川幕府が明治維新(一八六七年)で倒されるまで続き、王制復古〔原文ママ〕の明治新憲法で立憲君主制となり、天皇が政治の中心となりました。源頼朝が鎌倉幕府を開いた一一九二年以来、実に六七五年も武家政治が続きました。この宗像神社は大正十二年に火災で焼失し昭和五年に再建されました。天皇制が頂天に達した頃に当たり、功績のあった忠臣たちがこの浮彫りのモデルに選ばれたと思われます。』

唐獅子牡丹

脇障子の唐獅子も個性的でしたね。

凄く詳しい解説だったので、自分の勉強も兼ねて転載させて頂きました。歴史の勉強もできて、画題の勉強もできて、彫り物の鑑賞もできて、素晴らしい神社でした。

鳥居をくぐった時から何か他所とは違うものを感じてたんだよな。

刺青師・龍元

140(2020.07.03)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    迷路神社ナンバーワン!
    すんなり行ける人は、まずいないと思います。(笑)

    昨日、鉾田市のお寺で力神を発見しました。
    約2ヶ月振りの新規発見で、とても嬉しかったです。
    思わずガッツポーズしました。(笑)

    • 龍元 より:

      私も車のナビで行きましたが、階段に阻まれてしまったので、最後はグーグル先生に頼りました。

      おめでとうございます。二ヶ月ぶりですか、それは凄いですね。私なら心が折れてしまいます。

      私が神社を回り始めたばかりの頃は、地域によっては数社に一社は彫り物を見つけましたが、今は前情報が凄く充実しているので、行き当たりバッタリで彫り物を見つける事はほぼありません。この日も気になった神社を三、四社覗いてみましたが不発でした。

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