お蔵入り画像大放出 [色々な寺社] 関東

力神 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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一部しか見えないなど諸事情で 一本の記事にならなかった寺社彫刻をまとめてみました。

お蔵入りだからって ショボイ彫刻って訳じゃありません。むしろ彫刻は他所より素晴らしい位です。

埼玉県のとある神社。

御本殿

御本殿覆屋の窓には不透明波板が張られていたので 側面背面から見えず。

御本殿

胴羽目は 手前に鶴がいるので梅妻鶴子の林和靖だと思います。脇障子は猛禽。

御本殿胴羽目と脇障子

左面胴羽目は 下方に碁盤の様な物があるので 双六か囲碁かな。誰がやっているのかは はっきりとは分かりませんが 脇に立っている人がいるので 仙人の烏鷺うろかも知れません。

御本殿胴羽目と脇障子

扉脇板は山鵲 扉は鯉の滝登りですね。

御本殿

御本殿の大きさも丁度よく いつか直に拝観したいですね。

こちらも埼玉県のとある神社。

覆屋の窓は全部磨りガラスでしたが 背面窓ガラスに数センチ程のセロハンテープが貼ってあって 磨りガラスが透けていました。

画題は李白観瀑でしょう。

李白観瀑

彩色が丁度よく寂れている感じです。

茨城県のとある神社。覆屋側面の窓は全部曇りガラスです。

御本殿

スマホで撮りましたが デジイチで撮れば良かったと少し後悔しています。

向拝

向拝中備は司馬温公瓶割しばおんこうかめわり

司馬温公瓶割

御本殿の手前には 何処かの社殿の屋根を支えていたであろう 力神が二柱。

力神

大瓶束の部分は雨や陽が当たりにくいので 他の部位に比べて傷みが少ないです。

力神

覆屋の左側壁面には数ミリの隙間がありました。

覆屋壁面の隙間

御本殿左面には どうやら鉄拐先生こと李鉄拐の胴羽目がある様です。

李鉄拐

鉄拐先生の分身は どうやっても足元しか撮れませんでした。

李鉄拐

埼玉県のとある神社。前からのみ 御本殿を拝観できます。胴羽目彫刻があるのが分かります。

御本殿

脇障子は 巻物を持った寒山かんざん。 

寒山

箒を持った拾得じっとく

拾得

こちらもスマホで撮っているので 画像が粗くなってしまいました。

御本殿

少し後悔。

とあるお寺の須弥壇。

須弥壇

すごい迫力の龍です。

須弥壇の龍

須弥壇をぐるりと彫刻が飾っています。

須弥壇

角には力神さまが鎮座しています。

力神

お寺の彫り物特有の照りがあります。

力神

ここもスマホ撮影。

須弥壇

わざわざ中に入れて頂きましたが 当然御住職が脇にいらっしゃる訳で 好きなだけ時間を掛けるという訳にもいきません。

力神

一人だったら レンズを付け替えたり 角度を変えたり この須弥壇だけで1時間超コースです。

力神

デジイチで手早く撮る事もできたと 少し後悔してますが デジイチで手早く撮ると この明るさではピンボケ続出で もっと後悔していただろう と自分に言い聞かせています。

龍

高欄には猿がいました。

猿
猿

わざわざ本堂を開けて見せてくださるくらいなので 御住職は彫刻愛好家に対して悪い印象は持っていない様でしたが 最近のオーバーツーリズムの関係もあるのか あまり有名になっても困る とおっしゃってました。

お次は埼玉県のとある神社。前から見るとかなり期待できそうです。

御本殿正面

でも 御本殿覆屋の窓は曇りガラス。唯一 換気口が格子になっていました。

覆屋換気口

ジャーン! 見事な御本殿が鎮座していました。

御本殿

正面扉。

御本殿正面扉

胴羽目は瓢箪から駒の張果老でしょう。

張果老

こんな見事な彫刻が埋もれてしまっているのは勿体無い事です。

以前は 一部しか撮れない時は撮るのを完全に諦めていたのですが 最近はスマホで簡単に撮る様にしていました。

百獣の王の獅子は兎を狩るにも全力を尽くすと言います。これからは例え一部しか撮れなくても 全力で撮影に挑みたいと思います。

という訳で そのうちに第二弾もやりたいと思います。

刺青師・龍元

(2025.05.17)

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