弥勒寺音次郎・音八父子の四仙人 [聖天宮日高社 冠稲荷神社境内社 再再訪] 群馬県

聖天宮日高社 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

刺青師・ 龍元をフォローする

令和四年二月上旬、群馬県太田市の聖天宮日高社に参拝しました。

ここは冠稲荷神社の境内社で、参拝するのは三回目です。

初回は日が暮れてしまっていたので脇障子そのものに気づかず、2年前の二回目に来た時は脇障子の裏側を見落としていました。

聖天宮日高社

この時は扉が開いていたので、最近購入した広角レンズで内部を撮影。

聖天宮日高社

う〜ん、いいですね。カタログみたいな写真が撮れました。↓は5年くらい前に撮った写真。

聖天宮日高社天井

さて、左側の脇障子から見て行きます。表側は西王母せいおうぼ

西王母

従者が持っているのは三千年に一度実を付ける蟠桃ばんとう。西王母は長寿を願う武帝に与えたとされます。桃園の番人だった孫悟空はこの桃を食い尽くして不老不死になりました。

西王母

右側脇障子の表側は東方朔とうほうさく

東方朔

西王母から盗んだ桃を食べて800年生きたと言われます。

東方朔

前回気が付かなかった裏側に廻ります。

王子喬

東方朔の裏側は鶴に乗る王子喬おうしきょうです。

王子喬

東方朔もでしたが、鼻が酷い事に。。。脇障子は雨風直射日光に当たりやすく、1番劣化が速い部分です。その上、鼻は人間も1番日焼けする所ですね。

王子喬

鶴の翼も欠損してしまってます。

王子喬

左側脇障子の裏側は黄初平こうしょへい

黄初平

羊飼いをしていた15歳の時に、とある道士に拐われて行方不明でしたが、40年後に兄の黄初起こうしょきが探し当てました。

黄初平

兄が「羊はどうしたのだ」と聞くと、白い石を一万頭の山羊に変える術を披露したと云います。40年振りにやっと探し当てた弟に羊の所在を問いただすなんて。。。羊の弁償によっぽど苦労したのか。。。

山羊

後に兄の黄初起も仙道を極め、不老不死になったそうです。

前回は真昼間にほとんど真横から写真を撮りながら、裏側にはまったく気が付きませんでした。もっと良く見ないとダメだなぁ。

刺青師・龍元

042(2022.03.20)

コメント

  1. Shin-Z より:

    こんにちは。
    龍元さんでも見逃されることがあるんですね!
    私もよくやってしまうんですよ。写真を撮り直すために再訪してみたら、こんなところにも彫刻があったなんてことがよくあります。気を付けてはいるつもりなんですが。

    冠稲荷神社は県内なので私も三回参拝しました。
    聖天宮日高社の脇障子は本当に見事ですね。
    龍元さんの写真を見たら久しぶりにじっくり見てみたくなりました。

    • Shin-Zさん こんにちは
      透かし彫りは特に要注意ですよね。見逃した事を発見すると残念な気持ちになりますが、行きたい(感覚的には行くべき)神社が一つ増えるので嬉しくもあります。

      冠稲荷神社は見せる事に力を入れていますね。お色直しも済んだばかりで見頃でした。聖天宮は間近に鑑賞できるのが素晴らしいです。ただ、やっぱり屋根みたいな物は必要かな、と思います。

  2. onijii より:

    onijiiです。
    写真がとても綺麗になってきましたね。素晴らしいです。

    えっ!裏側もあったのですか!!見逃してました!!!
    重厚な顔つきですねえ。再訪問したいと思います。(笑)

    • ありがとうございます♪ やっとカメラの事が分かって来た感じがします。以前はフルオートで撮ってましたからね。でも、良い写真を撮る最大のコツは枚数を撮る事です。彫刻は逃げないので、設定を変えて時間を掛けて何枚も撮ります。なので、一社で200枚以上撮る事もあります。半分くらいは削除です。疲れます。

      表からは分からない様に上手い事彫られてますね。私は群馬の彫刻探知機の様な方のブログを見て、裏側を見落としていた事を知りました。

タイトルとURLをコピーしました