去年の写真を整理していたら、アップし忘れていたのがありました。
埼玉県新座市の氷川神社、参拝日は令和元年十二月吉日です。
由緒
延暦二十一年(802)創建(諸説あり)
御祭神 素戔嗚尊
彫師 嶋村源蔵
彫り物
脇障子には彫り物は無く、地紋彫りと控えめについた 獅子 の木鼻の他に大きな物は胴羽目だけというシンプルな作り。
西面。
胴羽目は 牛若丸 と鞍馬山の僧正坊。
背面。
胴羽目は養老の滝伝説。ちょっとピンボケ、すいません。
東面。
武内宿禰 の目元は二重までくっきりとしているのに 神功皇后 の目がありません。
牛若丸 も片眼が消えています。
養老の滝も目が無くなってましたから、多分、なで仏の様に高貴なお方の目を撫でているウチに擦り減った?という事は人の手の届くところにあったのかな? 〜追記20.05.24 どこの神社も雨晒しの所では外側から傷む様です。神社関係者の方すみません。お詫び申し上げます。追記終わり〜
境内社
境内には熊野神社の他に、小さなお稲荷さんがありました。
覗いてみると胴羽目に彫り物がありました。
向かって左面。
胴羽目は麟吐玉書。孔子が生まれる時、麒麟がやって来て吐いた玉書に「水精の子が王者の徳を備えている人になる」と書かれていた、という話。
右面。
胴羽目。一見オバさんの様に見えますが、良く見ると口ひげがあるので、これはオジさん。馬師皇ですかね。馬の医者である馬師皇の評判が天にまで届いて龍が診てもらいに来たという話。
〜追記(2020.08.27) 背面はこの時は気が付かなかった、というより目視できなかったので全く意識しなかったのですが、私が良く参考にさせて貰っている同好の士のサイトで背面胴羽目が存在する事を知り、後日再訪しました。寺社彫刻探求道の師匠秘伝の奥義を使って撮影しましたが、天気の関係もあってか、中は非常に暗くて苦労しました。
これは多分、蝦蟇仙人こと劉海蟾でしょう。蝦蟇仙人は他に仙素道人 、肉芝仙なんてのもいます。
追記終わり〜
〜追記(2020.08.31)ここには見逃していたもう一つの境内社があったので再訪しました。大和田氷川神社境内社 追記終わり〜
素晴らしい彫り物でした。
刺青師・龍元
(2020.02.24)
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