令和七年一月中旬 茨城県日立市の大甕神社に参拝しました。
皇紀元年(B.C.660)創祀
昭和八年(1933)本殿拝殿改築
御祭神 武葉槌命
拝殿彫師 大貫染吉 後藤桂仙
本殿彫師 後藤桂仙
唐破風の付いた立派な屋根には 千鳥破風も付いていて 懸魚は鳳凰です。
唐破風の懸魚は応龍です。
神社のサイトによると後藤桂仙彫の「笑龍」は 拝殿前鳥居から近づいていくと口が開いていく様に見えるのだそうです。
唐破風懸魚の応龍の事なのか 向拝中備の龍の事なのかは分かりません。
中備の龍の裏には
「彫刻師 大貫染吉
仝 〃 後藤桂仙」
と銘がありました。
大貫染吉の「吉」の字は土に口です。PCでは変換出来るのですが ブログにあげるとエラーが出ます。それから〃の向きが逆なのは何故?もしかしたら違う文字?
側面にも唐破風を付けた贅沢な造りです。
側面の唐破風には鳳凰がありました。
脇障子に彫り物があります。
甕星香々背男を誅する建葉槌命。
建葉槌命とは日本書紀に出て来る 織物と機織りを司る神。
武刃槌と書いて武神とする説も有る様です。
「當社祭神建葉槌命悪神甕星香々背男ヲ金田山魔王◯上ニ誅スルノ図 桂仙謹書」と彫られています。
悪神と言われてしまってますが 甕星香々背男は元々この地方を治めていた神で 同じ境内に祀られています。
拝殿左側です。
脇障子は養老の滝伝説。
「孝行息子の源丞内が足を滑らせ谷に落ちた。そこには酒香のする滝があったので 水筒に汲んで持ち帰り老父に飲ませた。
すると老父はすっかり若返った」という話。
御本殿は宿魂石と呼ばれる岩山の頂に鎮座します。
御本殿には残念ながら 胴羽目彫刻はありません。
脇障子には猛禽がありました。
裏側も丁寧に彫られています。
「彫刻師 後藤桂仙」と銘が刻んであります。
左側脇障子の裏側。
表側。
向拝です。
中備の龍も素晴らしい造形です。
他に境内社が数棟ありますが その内の二棟に胴羽目彫刻があったので 次回紹介します。
刺青師・龍元
002-01(2025.01.20)
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