王様神さまワッハッハッ [大鳥神社] 群馬県

神武東征 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和四年十一月中旬 群馬県渋川市の岩井堂観世音御堂に参詣しました

岩井堂観世音御堂

延久五年(1073)創建
観応の頃(1350−52)再興

岩窟を利用して堂宇が建てられ 奥の洞窟には三十体余りの石仏が安置されています

岩井堂観世音御堂

お参りはしましたが こちらの御堂には特に彫り物はありません

お目当ては境内社の大鳥神社

大鳥神社鳥居

鳥居をくぐり 階段を少し登ると小さな社殿があります

大鳥神社
大鳥神社御本殿

脇障子は唐獅子牡丹

唐獅子牡丹

割と新しい様に見えます

大鳥神社御本殿

胴羽目は天岩戸 

天岩戸

長鳴鶏がいて 天宇受売命あめのうずめのみことが胸をハダけて踊っています 古事記では下も見せて踊る事になっています

天宇受売命

岩戸をこじ開ける手力男命たぢからおのみこと 天照大神はおらず太陽が見えます

まるで窓のカーテンを開けているみたい「朝だよ〜もう起きなさい!」

手力男命

木に手をつき 天宇受売命を見守る老神も気になりますが 前面に廻ります

大鳥神社御本殿

中備は龍

龍

扉脇板は昇り降りの龍です 尻尾の先がツチノコみたい

昇り降りの龍

右面です

大鳥神社御本殿

一瞬 王様⁉︎と思いましたが 上に鳥が飛んでいるので これは神武東征八咫烏やたがらすに導かれる神武天皇 もしくは道臣命みちのおみのみことでしょう

神武東征

〜追記(2023.08.05)よく見ると背後に光の線の様な物が見えるので これは「東征の際に神武天皇の弓の先に止まった金鵄きんしが光を放ち 長髄彦軍ながすねひこぐんの兵の目をくらませている場面」かも知れません。

金鵄というのは日本書紀のみに出てくる霊鳥で 八咫烏と混同・同一視される事もあります。

追記終わり〜

三柱とも外はねパーマに王様ヒゲを生やした同じ顔

神武東征

私も以前 王様に憧れて こんなおヒゲを生やしていた事があります

会う人すれ違う人 皆ニヤニヤします

アメリカやヨーロッパでは会う人には褒められたり「どのワックス使ってるの?」と尋ねられたりしましたが 日本人は奥ゆかしいので人の容姿についてアレコレ言いません ただニヤニヤ。。。

一度イオンモールで知らないオバさんに爆笑された事がありましたが その時は私も一緒に爆笑してしまいました

閑話休題〜

脇障子はこちらも唐獅子牡丹 胴羽目の厚みが凄くて獅子の顔が隠れてしまってます

唐獅子牡丹

超絶技巧の彫刻も好きですが 下手うまや面白みのあるキワモノ彫刻も大好きです

刺青師・龍元

142(2022.12.03)

コメント

  1. より:

    新規情報ありがとうございます。 味がある彫り物ですね。

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