令和四年十一月中旬 群馬県伊香保町の水澤観世音に参詣しました
仁王門
立派な仁王門です 元禄年間(1688-1704)建立
仁王門なので仁王さまがいます
これは新しそうです
奥には風神
その向かいには雷神です
門をくぐって階段を昇る途中 門を振り返ると。。。
唐破風下に獅噛みがありました
門の前面に戻って確認すると こちらにも獅噛みがありました
念の為 鬼板を確認すると鬼面がありました
正面から見て左の鬼板 ブリキ細工みたいな感じです
こちらは正面から見て右の鬼板
眉間のシワとデコのシワが良い感じです
観音堂(本堂)
天明七年(1787)観音堂再建
御本尊 十一面千手観世音菩薩
唐破風下には 梅と鶴をこよなく愛する宋代の詩人 林和靖
梅妻鶴子とか林逋とも云います
中備の二匹の虎はあたりを警戒する様に 左右を睨んでいます
ああそうか!左右の木鼻の龍と睨み合っているのか!と思いましたが。。。
龍の方は 虎などまるで眼中に無い といった感じです
外陣の天井には迦陵頻伽の天井絵 迦陵頻伽とは極楽浄土に住む想像上の生き物です その声は非常に美しいと云われ 上半身は美女で下半身は鳥の姿で描かれます
左側の欄間は 六六魚に乗る琴高仙人
琴が巧みな琴高は 龍(の子)を捕えると言って河に入り 鯉に乗って水中から現れて弟子たちを驚かせたと伝わります
その隣には数人の唐子と賢者が三人
橋が見えるので これは虎渓三笑だと思います
廬山の慧遠法師は 虎渓から向こうへは行かないと誓って30年間山を出なかったが 訪ねてきた陶淵明と陸修静を見送る途中で話に夢中になり 気づいたときには虎渓を数百歩越えてしまっていたので大笑いした という話
袈裟を身につけているのが 慧遠法師だと思います
天井には大迫力の龍が描かれています
扉が開いていて「土足禁止」とか「マスク着用」とか書いてあるので 内陣に入っても良いのかと思いましたが 「関係者以外の入室を禁ず」となっていました 内部規定を守れない人が関係者の中にいる様です
欄間は九九鱗乗り仙人 龍乗り仙人は何人もいます
これは呂洞賓でしょうか それとも黄仁覧?
六角堂(六角二重塔)
元禄年間(1680-1709)建立
二階の斗栱間には十二支の彫り物があり 一階の斗栱間には鯉から龍に成る途中の姿がありました
鯉
化け鯉
翼や角が生えて来て 普通の化け鯉よりさらに進化していますが 応龍にまでは成っていない段階
六角堂なので各面に彫り物がありましたが いかにも入ってはダメそうな感じだったので裏には廻りませんでした
ここは典型的な観光寺院という感じで 駐車場は400台分 水沢うどんが名物らしいです
彫刻マニアでなくても十分楽しめると思います
刺青師・龍元
143(2022.12.08)
コメント
onijiiです。
風神雷神像目当てで訪問しました。
獅噛を見つけて大喜びしました。
鬼面は見逃してました。(笑)
初めて水沢うどんを食べましたが、
とても美味しかったです。
リストに有ったので、知っていると思ってました。ダブルチェックも意味がありましたね。情報提供できて良かったです。
水沢うどん美味しかったですか。私はこれを書いている時に知りました。