菊露の味わいは天の甘露 [小林鳥見神社] 千葉県

小林鳥見神社向拝 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和二年十一月、千葉県印西市の小林鳥見神社に参拝しました。この界隈に20数社ある鳥見神社の内の一つ。

小林鳥見神社鳥居
小林鳥見神社拝殿

崇神天皇御宇(BC97~BC30)創建
御祭神 饒速日命にぎはやひのみこと 宇摩志眞知命うましまぢのみこと 御炊屋姫命みかしきやひめのみこと

小林鳥見神社御本殿

残念な事に側面と脇障子に彫り物はありませんでした。

小林鳥見神社御本殿
小林鳥見神社御本殿

背面のみに胴羽目がありました。

小林鳥見神社御本殿

侘しげに座る菊慈童。

菊慈童

『帝の枕を越えた罪により流された慈童。哀れに思った帝は慈童に文を授け、毎朝唱える様に言いつけました。忘れないように、慈童がその文を菊の下葉に書きつけると、下葉の露が天の霊薬となり、その味わいは天の甘露のよう。慈童はこれを飲み仙人となりました。
それから七百年後の魏の時代。霊水が湧き出たとの報せに、勅使が現地へ派遣され、そこで見た物は。
未だ少年の姿をした慈童でした』

刺青師・龍元

272(2020.11.29)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    背面のみに漫画チックな彫物!
    強く印象に残ってます!!
    彫物は多種多彩、面白いですね!!!

    太田市東今泉町の曹源寺さざえ堂を再訪。
    百体観音像よりも、多数の江戸時代の落書き
    を興味深く鑑賞しました。
    当時の人は筆を持ち歩いていたのでしょうか?
    罰当たりな行為ですが、歴史を感じます。(笑)

    • 龍元 より:

      上手いだけが芸術じゃないんですよね。色々あるうちの一つとして見れば、これも味わい深いものがあります。

      墨書の落書きですか!芭蕉や北斎の様な人ならともかく、普通の人が墨と筆を持ち歩いていたんでしょうかね、不思議です。案外、当時の文化人が落書きしてたかも知れませんね!

      落書きさえも時が経てば価値が出てきますね!

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