令和二年八月吉日、埼玉県川越市の白鬚神社に参拝しました。
御由緒
霊亀年間(715−717)創建
安政二年(1855)現本殿造営と推定
御祭神 猿田彦大神
裏へ廻ると古い学校の校舎のような覆屋がありました。窓にはガラスが入っています。
『御本殿の屋根は雨を受ける事を考えていない。当初から覆屋内にあった』と案内板にありましたが、なるほど、屋根が板葺きです。
向拝柱の「龍」は随分と下にある様に思います。
全体的に黒いです。そういう色の種類の木でしょうか。
左面胴羽目は、玉巵の引く琴の音に龍が聞き惚れる「玉巵弾琴」。
妻飾りは「飛龍」でした。
脇障子は鯉に乗る「琴高仙人」。
その裏面は「松と波」。なんて事のない構図に見えますが、この波の感じが良いと思います。
背中で吠えてる「唐獅子牡丹」の親子。
背面左側の脇障子はこれも「松に波」。
表側は「盧敖仙人」。こちらをじっと見ています。またの名を「黄安仙人」。
これは董奉に似ていますが、滝を見ているので「巨霊人」です。
妻飾りには「飛龍」、二重虹梁間には「龍」があります。
良い神社でした。
刺青師・龍元
191(2020.09.08)
コメント
今まで気になりませんでしたが、こっち(見る側)に視線が向いてる彫刻って珍しいのでは?
怖いくらいの視線ですね。
珍しいですよね。初めて見ました。
これは彫師が狙って彫ってますよね。
onijiiです。
確かに視線を感じますね!
ここまでリアルな目を彫刻で表現するとは
凄いですね!!
全国津々浦々にある無数の神社。
装飾彫刻で飾られた神社もおびただしい数。
何十万、いや何百万人?もの彫師たち。
空想は膨らむばかりです。(笑)
この黄安仙人一枚に限って言えば、
彫り物としてはあまり上手くない部類に入ると思うんですが、
下手ウマというのか、
妙に力を感じますね。
胴羽目は普通に上手いですが。