令和七年四月上旬 栃木県鹿沼市の神船神社に参拝しました。

治承元年(1177)創建
御祭神 磐裂神 根裂神

正面
拝殿の中をのぞいてみます。

立派な御本殿が鎮座していました。

扉脇には龍の彫り物。

中備も龍です。

なかなかシャープな龍です。

辻褄の合わない造形の彫り物を目にする事がありますが この龍はデッサンに誤魔化しが無く 素晴らしい造形です。

右面
覆屋は透明波板で囲われていました。

波板越しに中をのぞくと こんな感じ。

見えない事はないですが 彫刻マニアとしては やはりもっとハッキリ見たいところです。
幸い 覆屋の下部には開口部がありました。

上の方から視線を感じます。

大瓶束に力神さまが鎮座していました。

胴羽目は太真王夫人。

太真王夫人は支那列仙の1人。

西王母の娘で玉巵と言います。

一絃琴を弾ずる毎に沢山の鳥が飛来し 時に白龍に乗り四海を遊行するといいます。

脇障子は 鉄椀から龍を召喚する陳楠仙人。

旱魃の時 日照りに苦しむ民衆の為に 龍を呼び出し雨を降らせたといいます。

背面
背面には残念ながら 開口部がありませんでした。

胴羽目は 二十四孝から。山で虎に出くわし「私を食べて お父さんを助けて」と天に祈った楊香です。

左面
波板越しにはこんな感じ。

開口部から。 そりゃぁ直が良いに決まってます。

力神さま。

胴羽目は高砂です。

お前百までわしゃ九十九まで

共に白髪の生えるまで。。。

脇障子。

鶴がいて 童子が餌を持っているといえば 梅妻鶴子の林和靖。

横から見ると ガハハ という感じですが 前から見ると割と上品な老人に見えます。

巻物を持っている というのが少し引っ掛かります。もしかしたら林和靖ではなく 鶴仙人かも。
近隣に似た感じの人物彫刻が彫られた神社がありました。こちらも合わせてどうぞ。
刺青師・龍元
038(2025.05.23)
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