総手彫りで外法の梯子剃りが仕上がりました。
外法というのは仏教以外の教えの事。つまり、ここでは道教の神仙である福禄寿の事ですね。
福禄寿は頭が長く、頭頂部を剃る事が出来ないので、大黒さんが梯子を使って剃ってあげているところです。
今回は下絵が少し込み入っているので、貼り絵にしました。
下絵はもちろん私が描きましたが、画題としては伝統的な「大津絵十種」のうちの一つ。
大津絵というのは、滋賀県の大津で土産物として売られた民俗絵画の事。
江戸を通じて東海道大津の名物で、文化・文政期(1804-29年)には「大津絵十種」と呼ばれる代表的画題が確定し、護符としての効能も唱えられるようになったそうです。
[外法の梯子剃り] もその内の一つで、無病長寿の効能があります。
所要時間は休憩込みで4時間、腿の正面に手の平サイズです。
刺青師・龍元