令和五年十月上旬 埼玉県秩父市の千手観音堂に参詣しました。
明治八年(1875)現堂再建
正面中央の欄間は子引き龍です。
大きくて迫力のある龍です。
龍の両脇の欄間には唐獅子牡丹。
側面にも欄間がありました。
鳳凰です。
寂れた彩色に惑わされてしまいますが なかなか洗練された造形です。
右側です。
孔雀の番が彫られています。華は牡丹。
外陣内部の天井には相撲四十八手の絵がありました。
内外陣境欄間中央は二十四孝から唐夫人。歯が無くて食べ物が咀嚼できない姑に乳を与えます。
いつもは側に張り付いているか 囃し立てるかの様な仕草を見せる子供ですが 今日は無関心でそっぽを向いています。
唐夫人。 宙を見つめる目が怖い……
左側はこれも二十四孝から 楊香です。
山で虎に出くわして「私を食べて良いから父を助けて」と孝行娘の楊香が祈ると虎は行ってしまった と云う話。
お父さん 不様過ぎるのでは? との批判もあります。
あれ?熊がいる? 虎だった筈だけど。。。 まあ どちらにしても怖いっス。
今年は熊が沢山出ているみたいなので 山の神社に参拝する時は皆さんもお気を付けください。
右側は二十四孝の大舜。
両親と弟に凄惨な虐待を受けますが それでも孝行を尽くしたので 象と鳥が畑仕事を手伝ってくれました。
突然現れた巨大な象にびっくりして 呆然と立ち尽くす舜。
内陣です。
こちらにも見事な天井絵がありました。
千手観音は 別名 千手千眼観自在菩薩 観世音菩薩があまねく一切衆生を救うため 身に千の手と千の目を得たいと誓って得た姿とされます。
合掌
刺青師・龍元
109(2023.11.24)
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