令和二年三月吉日、栃木県栃木市の天満宮に参拝しました。
唐破風の瓦には梅鉢紋、懸魚には梅に短冊、これでもかと天神様をアピール。
時代を感じさせる拝殿内部と壮麗な御本殿。
御本殿向拝中備には波間に書を読む人。分かりづらいですが、鯉がいるので琴高仙人でしょう。
裏へ回ると。。。しっかりとした足場もあるし、わりと取り組みやすい覆屋だと感じました。
ところが窓には愛好家泣かせの細目金網。まあ、鑑賞するには問題ありませんし、写真を撮る事は想定されていない訳ですから、仕方ありません。
彫り物に金網を巻くよりはマシです。レンズを網に密着させれば網はほとんど見えなくなりますからね。胴羽目の画題は「鳳凰」。
東面妻では「力神」が屋根を支えていました。
脇障子には「唐子と馬」
背面には窓が無かったので斜めから。仙人らしき老人が二人。奥には何かの破片が散らばっています。こうやって朽ちていくのでしょう。
反対側から見ても今一つ分かりません。中央には不自然な空間がありますから、もしかしたら、かつてここに何かあったのかも。
〜追記(2023.11.23)これは群馬県甘楽町赤城神社境内社胴羽目↓の黄初平と構図がほぼ同じです。一魁斎さんよりご教示頂きました。
追記終わり〜
西側の脇障子。今日は天気が良くて、ここでもお陽さまに邪魔されてしまいましたが、人物が持っているものは瓢箪の様ですから、これは「張果老」ですね。反対側の馬と併せて「瓢箪から駒」という趣向なのでしょう。
こちらの妻にも「力神」がいました。屋根を支えているというよりは、ぶら下がっている様に見えますね。
胴羽目は鶴仙人。「黄鶴仙人」と「控鶴仙人」の違いが分かりません。同じだという人もいます。
絵本写宝袋という本の黄鶴仙人のページには「費長房なり」と書いてありますから、控鶴仙人=黄鶴仙人=費長房と云う事で良いのかな。でも、終わりの方に「然れば費長房にあらず」とも書いてあって、こんがらがっちゃうな。誰か読める人いませんか?
刺青師・龍元
042(2020.03.21)
コメント
おはようございます。
ここしばらくは栃木県内で未参拝の
神社さんを参拝するにあたりまして
龍元さまの探訪記を再読しておりまして
そういえば…と思い出しましたのですが、
背面の彫り物は左下に山羊らしき動物の
頭が見えていますのと、片袖を捲った
ポーズから、龍元さまが群馬県甘楽町の
赤城神社さん境内社の記事で取り上げて
いらっしゃいました黄初平だと思います。
一魁斎さん こんばんは
本当ですね。これは甘楽町の赤城神社境内社の黄初平と同じ構図ですね。ご教示ありがとうございます。