令和五年 新年寺社彫刻巡礼の旅二日目 茨城県常陸大宮市の諏訪神社に参拝しました
御祭神 建御名方神
裏へ回ると御本殿覆屋がありました
彩色された御本殿がありました
本職の塗師の仕事ではない様です
胴羽目は剣乗り仙人です 真っ白に塗られていて分かりづらいですが 波間を剣に乗っています
剣乗り仙人は何人かいて 代表的な人に鍾離権という仙人がいます
上利劔という仙人も同じ音で読めるので 曲亭馬琴は鍾離権と上利劔を同じ仙人と認識していた様ですし 北斎は同じ構図で上利劔を描いています
また 鍾離権の弟子の呂洞賓もこの術を使うので ひょっとしたらこれは呂洞賓かも知れません
背面には大きな彫り物はありません
左面です
最初は 笠の様な物に乗って波間を行く 陳揇仙人かと思いましたが よく見ると団扇に乗る団扇乗り仙人でした どなたかご存知の方がいたらご教示ください
あれ?バーコードの坊主頭なのかと思ったら 立派なモミアゲや髯などを含めて
70年代ファンクミュージックを牽引したアースウィンドアンドファイヤのボーカル・モーリスホワイト↓を彷彿とさせるファンキーな髪型です
と思いましたが やっぱりこれは帽子でしょうね
日曜塗師の閃きに脱帽です
刺青師・龍元
009(2023.01.28)
コメント
いやぁ~素晴らしい彩色、印象に残る出来映えですね。彩色は木材の保護の役目もあるのかと思いますが(勝手にそぅ思っているだけですが)この作品は、彩色による木材の保護だけを目的としているようですね、そのような見方をすれば全く問題はありませんが、彩色により彫刻を引立たせるという相乗効果は度外視していますね。
いかに印象に残すか、の一点張りです。
潔い位です。
私はモーリスホワイトの歌声が好きです。
onijiiです。
皆に気に入ってもらえるかしら?と、
氏子さんが悩みながら彩色している
状況が目に浮かんでくるようです。
このようにしてこれからも守られて
行くのでしょうね。
信仰心に頭が下がる思いです。
素人仕事は本人が思いもよらない効果を生み出す事があるので、面白いですね。
団扇仙人の足元の波は青から突然白くなっていますが、これは塗料が無くなってしまったのでしょうか?