龍に護られし社 [小名浜鹿島神社] 福島県

向拝木鼻の龍 東北地方
プロフィール

彫師歴三十余年。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和八年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第五社目 福島県いわき市の小名浜鹿島神社に参拝しました。

鹿島神社鳥居

昭和四十三年(1968)社殿遷座造営
御祭神 武甕槌命たけみかづちのみこと

鹿島神社

御本殿を見て行きます。

鹿島神社御本殿

向拝の龍です。

向拝の龍

非常にシャープな感じの龍です。

向拝の龍

右面に廻ります。

鹿島神社御本殿

胴羽目の龍。

龍

角は別の木を継ぎ足している様です。

龍

胴羽目の上には 菊慈童がありました。

菊慈童

慈童は穆王ぼくおうの寵愛を受けますが 官人の妬む所となり過失を咎められ深山幽谷に流刑になります。

慈童は穆王に与えられた(仏を讃える詩)忘れないように菊の下葉に記し 滴る露を飲んで不老不死の仙人になりました。

菊慈童

脇障子は牡丹。

牡丹

背面に廻ります。

鹿島神社御本殿

こちらも胴羽目は龍です。

龍

こちらの龍の角は頭や体と同じ木から彫り出された物の様です。

龍

胴羽目の上には 唐子の駒回し。

唐子遊び 駒回し

左面に廻ります。

鹿島神社御本殿

こちらの龍は 彩色が残っています。

龍

角は継いであります。

龍

胴羽目の上には 唐子の相撲がありました。

唐子遊び 相撲
唐子遊び 相撲

脇障子の牡丹。

牡丹

社殿は昭和四十三年(1968)遷座造営との事ですが 彫り物もその時の物でしょうか。

鹿島神社御本殿

向拝の龍は胴羽目の龍とは違う彫師の作品だと思います。

向拝の龍

胴羽目はともかくとして 向拝の龍や 菊慈童 唐子などは 技術・構図ともに非常に洗練されていて 明治期か 遅くても昭和初期以前の熟練した工匠の仕事に見えます。

向拝の龍

社号不明の立派な境内社がありました。

こちらにも向拝に立派な龍がありました。

向拝の龍

鹿島神社御本殿向拝とも胴羽目とも彫師が違う様です。

向拝の龍

こちらも洗練された波などから推察して 古い物を流用した もしくは社殿自体が古い のではないかと思いますが 本当の所は分かりません。

向拝の龍
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龍尽くしの神社でした。

刺青師・龍元

005(2026.01.23)

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