令和八年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第五社目 福島県いわき市の小名浜鹿島神社に参拝しました。

昭和四十三年(1968)社殿遷座造営
御祭神 武甕槌命

御本殿を見て行きます。

向拝の龍です。

非常にシャープな感じの龍です。

右面に廻ります。

胴羽目の龍。

角は別の木を継ぎ足している様です。

胴羽目の上には 菊慈童がありました。

慈童は穆王の寵愛を受けますが 官人の妬む所となり過失を咎められ深山幽谷に流刑になります。
慈童は穆王に与えられた偈(仏を讃える詩)忘れないように菊の下葉に記し 滴る露を飲んで不老不死の仙人になりました。

脇障子は牡丹。

背面に廻ります。

こちらも胴羽目は龍です。

こちらの龍の角は頭や体と同じ木から彫り出された物の様です。

胴羽目の上には 唐子の駒回し。

左面に廻ります。

こちらの龍は 彩色が残っています。

角は継いであります。

胴羽目の上には 唐子の相撲がありました。


脇障子の牡丹。

社殿は昭和四十三年(1968)遷座造営との事ですが 彫り物もその時の物でしょうか。

向拝の龍は胴羽目の龍とは違う彫師の作品だと思います。

胴羽目はともかくとして 向拝の龍や 菊慈童 唐子などは 技術・構図ともに非常に洗練されていて 明治期か 遅くても昭和初期以前の熟練した工匠の仕事に見えます。

社号不明の立派な境内社がありました。

こちらにも向拝に立派な龍がありました。

鹿島神社御本殿向拝とも胴羽目とも彫師が違う様です。

こちらも洗練された波などから推察して 古い物を流用した もしくは社殿自体が古い のではないかと思いますが 本当の所は分かりません。

龍尽くしの神社でした。
刺青師・龍元
005(2026.01.23)


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