ある時関東のとある社に参拝しました。

脇障子は猛禽。ピンボケになってしまいました。

胴羽目は唐子遊びです。

花は枝ぶりや蕾から察するに 梅でしょうか。桜ではないっぽいです。

車を曳く唐子。

無惨な頭になってしまった 車に乗っている唐子と 後ろで「行け〜!」と叫んでいそうな唐子。

車を曳く唐子は少し不満気。「掛け声はいいから 押してくれよ」


正面扉脇は鯉の滝登り。

正面から。

兎ノ毛通しの応龍です。

唐破風下には 張果老の瓢箪から駒がありました。本来の張果老は ロバを畳んで箱に入れて持ち歩き 乗る時には水をかけて戻したそうですが 日本ではいつの間にか「瓢箪から駒」に結びついた と云われています。

向拝中備の龍。


扉脇板 鯉の滝登り。


右面胴羽目は 司馬温公瓶割。

司馬光は中国北宋時代の儒学者・歴史家・政治家。

司馬光が子供の時 水の入った大瓶で遊んでいて 友人が瓶に落ちた。

一緒に遊んでいた友人たちはオロオロするばかりだった。

司馬光は躊躇いなく 高価な大瓶を石で割った。

おかげで友人は助かり 父親は叱るどころか司馬温公を褒め称えた という至極真っ当な話。

確かに司馬光は偉かったけど これで父親が怒ったら酷い親。人非人ですね。
脇障子は猛禽です。


残念ながら背面に胴羽目彫刻はありませんでした。

刺青師・龍元
058(2025.09.01)
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