令和六年八月上旬 群馬県川場村の武尊神社に参拝しました。
享保三年(1718)薬師堂として建立
宝暦五年(1755)勧請
享和四年(1804)現本殿完成
彫師 花輪村 星野甚右衛門 (慶助升輿)
御祭神 日本武尊
正面唐破風棟鬼飾りには鬼面がありました。
屋根がものすごく立派なので 近づき過ぎると気が付かないかも知れません。
シビレます。
向拝です。
唐破風下では 鬼形力神が屋根を支えていらっしゃいました。
正面左側欄間は寒山拾得。
箒を持っているのが拾得らしいです。手に持たず 下に置いてありますが。。。
巻物を持っているのが寒山。拾得から残飯を得ていたらしいです。
二人とも中国唐代に台州にある天台宗国清寺にいたとされる風狂僧で 二人の会話は常人には理解できなかったそうです。
中央の欄間は鳳凰。
右の欄間は 拾得を拾って仕事を与えたという 豊干禅師。
天台宗国清寺に住み 虎に乗って衆僧を驚かすという奇行で知られた人だった様です。
寒山拾得とは対幅になる事が多く 寒山と拾得と共に三聖と呼ばれます。
海老虹梁の龍です。
側面にも欄間があります。
案内板によると「中国文人の故事」。
琴を弾いているので 無弦琴を奏でる陶淵明かと思いましたが 左右四点の欄間で 琴棋書画を表しているので 特定の人物ではないのかも。
その隣は 琴棋書画の棋。将棋の事も棋と言いますが 普通は囲碁の事です。
琴棋書画とは 文人や風雅を愛する人々のたしなみ。
四芸とも言います。
左面です。
琴棋書画の書だと思います。
書の解釈には諸説あって お習字の場合と読書の場合があります。
ここではお習字の様です。
琴棋書画の画。
書と画は ほとんど同じ表現になり 区別が難しい事がよくあります。
でも これには硯の脇にとき皿があるので 水墨画を表現しているのだと思います。
風雨に晒されているので 彩色が程よく廃れて来ていますね。これくらいが好みです。
お堂内部の外陣にも素晴らしい欄間があったので 次回に続きます。
刺青師・龍元
077-01(2024.09.16)
コメント