令和五年八月上旬 栃木県足利市の示現神社に参拝しました。
元慶四年(880)創建
拝殿向拝の龍です。
かなり精緻な彫りです。
御本殿覆屋にはぐるりと窓があり 格子とガラスがはまっていました。
立派な御本殿がありました。
脇障子は巣父。許由の穢れた耳を洗った川の水を牛に飲ませたくないと言って 来た道を引き返します。
カメラを斜めに構えるとガラスの汚れが写ってしまいますが レンズをガラスに密着させると比較的に綺麗に撮れます。
大瓶束は力神さまが踏ん張っています。写りが良くないので分かりづらいですが 角がある様にも見えるし 2本爪っぽいので鬼さんかも知れません。
胴羽目のこれはどんな話でしょう?他の二面から考えて出典は日本神話だと思います。
偉そうな人が鯛の様な魚に乗ってます。ご存知の方がいましたらご教示ください。
この従者が捧げ持っているものが トイレット博士世代の私には ウ○チに見えてしまってどうしようもありません。神さまごめんなさい。
浜床には 外れてしまった正面扉脇板と思われる 竹林の鶴が置いてありました。
覆屋背面はナント! 窓が二重になっていました。古い窓が破損した為に その外側に新しくガラスとフレームを被せた様です。
古いガラスに密着できないので ガラスの汚れが写ってしまいます。それ以上に問題なのは 格子の手前から撮る事になるので 格子が写ってしまって 全体を撮る事ができないという事です。
右面から見るとこんな感じ。画題は天岩戸で間違いないでしょう。
須佐之男命の乱暴狼藉に腹を立て 天岩戸に隠れてしまった天照大神。仏様の様な風体です。
岩戸を放り投げる手力男命。
古事記では 胸をさらけ出し裳の紐を陰部までおし下げて踊り 日本書紀では 巧みに俳優を作した 天宇受売命。
記紀ではここにいなかった筈の猿田彦神。でも寺社彫刻や浮世絵の天岩戸ではレギュラーメンバーです。
左面です。
緑の力神さま。やはり角が確認できませんが 2本爪なので鬼型の力神さまかも知れません。
胴羽目は須佐之男命の八岐大蛇退治。
十束剣を振りかざす須佐之男命。
八岐大蛇はほとんどの場合 単頭の龍で表されます。
拝殿向拝の龍↓とそっくりなので 同じ彫師なのかなと推察しますが 証拠はありません。
八岐大蛇に食べられるところだった 櫛名田比売。
脇障子は 尭帝に帝位を譲ると持ちかけられ 耳が穢れたと言って耳を洗う許由。下流で巣父の牛が迷惑を被っている事など知る由もありません。
素晴らしい彫り物でした。
刺青師・龍元
089(2023.09.07)
コメント
龍元さん、マタンキー!
あ、すいません。ご無沙汰しております。懐かしいワードにつられて久々に出てきました(笑)
こちらの神社に行ったのは随分前なのですっかり忘れていましたが、確かに謎な彫刻ですね。他では全く見た覚えがありませんし。何とか題材を解明したいところですね。
ところで昨日は久しぶりの足利と佐野辺りを探索してきたのですが、とある神社でやはり謎の彫刻を見てきました。長らく放置中のブログにアップしてみようかと思っていますので、よかったら見てくださいね。
お!トイレット博士世代ですね。七年殺しとか流行りましたね。
ご無沙汰してます、Shin-Zさん。
ブログ楽しみにしてますね。