令和四年一月下旬、埼玉県越生町の東山神社に参拝しました。
創建年不詳。元々は諏訪神社で御祭神は建御名方大神と八坂刀賣命の二柱。
裏へ廻ります。
立派な御本殿がありました。
向拝の龍。
案内板には「貞享五年(1688)に社殿を再修、明治四十五年(1912)社号改称及び移築修営遷座」」となっています。300年以上前の彫り物には見えないので、明治の移築修営遷座の時の物なのかなと思いますが、正確なところは分かりません。
胴羽目は亀仙人の黄安。
三千年に一回頭を出す亀の頭を5回見たと言われます。なんと!一万二千年以上も生きている計算になります。12,000年前と言えば、日本は縄文時代です。
腰羽目は、遠くから見た時は波だけに見えましたが、良く見ると栄螺と魚がいます。魚は何でしょう。ヒゲがないので鯉ではなく、栄螺がいるので海の魚なのでしょう。鯛かな?
脇障子は猩々です。
背面に廻ります。
胴羽目は黄石公と張良。
黄石公「小僧!沓を落とした。拾って来い!」
張良はぶっ飛ばしてやろうと思いましたが、老人の只者でない雰囲気を感じ取って、素直に沓を拾いました。
「お前は見どころがある、太公望の兵法書をやろう」
「ありがとうございます」
本当の話では兵法書を授かるまでに色々な試練で試されます。張良は後に劉邦の軍師になって劉邦の覇業を助け、蕭何・韓信と共に漢の三傑と称される様になります。
腰羽目には蛤と魚と巻貝がありました。
左面に廻ります。
胴羽目は鯉仙人の琴高。
琴高は琴の名手。
弟子たちに「龍の子を取ってくる」と言い残して涿水の水中に潜って行き、鯉に乗って戻って来たそうです。という事はこの鯉はいずれ龍に成るのかな。(「涿水」の意味はわかりません。涿州というのは中国にかつて存在した州ですが、関係があるのかないのか)
腰羽目には蛸。栄螺や蛤も珍ですが、蛸も相当珍です。
脇障子はこちらも猩々。
どれも見事な彫り物です。
すぐ隣に建っている境内社にも素晴らしい彫り物があったので、次に紹介します。
刺青師・龍元
035-01(2022.03.03)
コメント
onijiiです。
こちらは未訪問だったので、慈光寺の
風神雷神を見に行った時、寄りました。
皆さん渋くていい顔してますね。
蛸は珍しいですね。大喜びでしました。(笑)
ここは大きさも手頃だし、鑑賞しやすい覆屋ですね。写真を撮ってたら近所のおばさんらしき人に声を掛けられ、お正月は盛大にやって中に入れるんだと言ってました。でも外からでも十分に鑑賞できますね。
他に蛸がある神社は野田市の愛宕神社くらいしか思い出せません。あそこは珍な彫り物のオンパレードでした。