先月末群馬県富岡市の宇芸神社にお参りしてきました。
国道から脇道に入り、大鳥居をくぐって線路を越えた突き当たりに公園があります。
由緒
白鳳七年(667)創立
天明年間(1781−1789)火災により消失
享和元年(1801)現在地に移転
御祭神
倉稲魂神(うかのみたまのかみ)
公園の奥に階段があります。こりゃ、知らなきゃわからないなぁ。
登るとさらに階段があり、鳥居と神楽殿が見えます。
さらに登るとやっと社殿が見えて来ました。今日は本当に階段をよく登るっス。地図を見ると階段を迂回する道がある様でしたが。
拝殿
拝殿海老虹梁はあっさりとした彫り物。波に鳥ですね。手挟みには牡丹。元々は彩色されていた様ですが、これくらいの寂れ加減が味があって良いですね。
本殿
覆屋は最近建て替えられたのか新し目。かなりしっかりとした造りですね。
海老虹梁には定番の 龍。
ここの海老虹梁も二匹とも昇り 龍 ですね。
西面胴羽目には波に鳳凰。刺青では鳳凰には雲が普通ですが、七年位前に鳳凰を波の構図でやった事があります。
背面は鶴。
背面胴羽目の下には狐の彫り物が立てかけてありました。どこかから脱落したのかな。
東面も鳳凰。胴羽目の上には牡丹ですね。
全体的に彫りが浅くあっさりとした印象ですが、柱や梁には細かい地紋彫りがこれでもかと施されています。
平成二十五年に改修した様です。個人名が並んでいたので寄付金から左はカットしましたが、負担金寄付金合わせて541万円。文化を継承していくというのはお金も掛かるし、その努力も並大抵ではありませんね。
寺社彫刻が盗まれるという話を最近聞きました。売り飛ばすのか、自分の物にしたいのか。どちらにしても言語道断です。そういう輩は文化をどの様に考えているのでしょうか。
それでも非公開にしてしまうのでは意味がないと私は思います。鉄格子を嵌めるのは仕方ないとしても、いつの時代の人でも触れる事が出来るというのでなければ文化の継承の意味がありません。あ、実際に手で触るという意味ではありませんよ。鑑賞したり、楽しんだりという事です。
刺青師・龍元
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