令和三年二月、群馬県伊勢崎市の戸谷塚諏訪神社に参拝しました。
建久四年(1193)勧請
彫師 大谷政五朗秀国
拝殿向拝には職人技が光る精緻な孔雀がありました。これは期待できそうですが、拝殿と御本殿が同じ彫師ではない事もあるので早合点はできません。 〜追記(2021.03.17)いつもコメントを下さるonijiiさんより拝殿の孔雀は弥勒寺音八の作と情報をいただきました。有難うございます m(__)m 追記終わり〜
御本殿はこんな感じです。普通の神社好きの人のブログだと「本殿の彫刻はよく見えない」となっていたりしますが、ヘンタイに言わせれば物凄く開放的な御本殿です。
下から覗き込んだり。
脚立に乗ってみたり。車に脚立を常時積んでいる事がヘンタイの条件です。
右面胴羽目は李白の観瀑図。李白はもう大分酩酊しているようで、今にもひっくり返りそうです。滝つぼに落ちなければ良いですが。。。こういう動きのある彫り物が好きです。
背面胴羽目は金龍周の武王を護るです。中国図柄は細かいものが多いので、彫師の腕の見せ所ですね。
左面胴羽目は韓信の股くぐり。後に大将軍となって劉邦の覇権を決定付けた韓信が若い頃、町のチンピラに絡まれて股をくぐる場面。負けるが勝ち。
浜床下羽目板には化け鯉がありました。龍魚とも言います。鯉が龍に成る途中の姿。
腰羽目三面には猩々がありました。左面は舞を踊る猩々。
背面は大盃を飲み干す猩々。
右面は眠りにつく猩々。
右面の浜床下羽目板にも化け鯉。進化鯉、変化鯉という人もいます。
右面の眠っている猩々を見て、猩々はいくら飲んでも酔わない筈だよな、と思って調べてみると、『猩々は汲めども尽きない酒壺を高風に与え、酒のめでたさを讃えて舞い戯れていたが、足取りもよろよろとして、酔いのあまり眠ってしまう。』というのが、能の筋書きの様です。
いつもは右から左に回るのを習慣にしているのですが、猩々の話の流れだと左からが順番みたいなので、腰羽目だけ左から回ってみました。
因みに彫り物の画題が続き物の場合、右回りか左回りかは神社によるみたいです。
刺青師・龍元
045(2021.03.16)
コメント
onijiiです。
こちらの彫刻は素晴らしいですね!
見た途端、「おお素晴らしい!」と
声が出ました!!
化け鯉があると口元が緩みます!!!
拝殿の孔雀は弥勒寺音八のようです。
自分もいつの間にか脚立を持ち歩く
ヘンタイになってしまいました。(笑)
ヘンタイはうつりますからね。私はとある方から感染しました。
マスクは役にたちません。会食やカラオケどころかインターネットを介してでも感染する事があります。
感染すると、ひたすら各地の神社仏閣を廻らずには居られなくなるというのが主な症状です。
今のところワクチンも特効薬もありませんし、健康保険も効きません。
お大事になさってください。