令和二年十一月、千葉県旭市の総社萬力水神社に参拝しました。
境内は非常に整っています。平成十九年に整備された様です。
寛文十年〜元禄八年(1670~95)創建
御祭神 水波廼女神
水引虹梁上の龍がシブいです。
正面扉脇の龍も良く出来ています。とても勉強になります。
左側は私の好きな巻き毛タイプの龍。鱗の形も変わっています。
↓ここの前に行った 府馬愛宕神社 の社号額の龍と似ています。
胴羽目は烏鷺。傍観者の木こりがいないので、これはただ単に烏鷺とか囲碁という事で良いのでしょうか。よく見ると妙に小さい童子がいますが。ご飯をよそっているのか?まさか。
〜追記(2023.02.07)これはもしかしたら三国志演義に出て来る北斗と南斗の囲碁の話かも知れません。
占いの名手管輅は、ある十九才の若者に顔に死相が出ている事を告げました。
「南山の麓で二人の老人が碁を打っているから饗応しなさい、ただし口をきいてはいけない」
若者が言われた通りに出掛けると、大きな桑の木の下で老人二人が囲碁に夢中になっています。そばに肉と酒を置くと老人達は黙ってその酒と肉に手をつけました。
しばらくすると一人の老人が気が付いて「そんな事をしてもお前の寿命は変わらんぞ」と言います。するともう一人が「しかし、もう馳走になってしまった…」と言って懐から一冊の帳面を出して、若者の名前の下に書かれた十九の文字の上に九の字を書き加え、九十九としました。
若者は帰ってから管輅にその話をすると「北側の老人は北斗七星の精で人の死、南側の老人は南斗六星の精で人の生を司っているのだ」と言いました。
とこんな話です。胴羽目の葉っぱの形を見ると確かに桑の葉の様でもあります。追記終わり〜
千葉県では割と良くある、脇障子が斜めについているタイプですね。
胴羽目は二十四孝から大舜。象の背中には小鳥がいます。
胴羽目は三面とも彫りが大雑把な感じ。向拝の龍とは違う人の作品でしょうか。
右面胴羽目は黄石公と張良。靴を拾って兵法の秘伝を授かるの図です。
境内にあった由緒書きには『度重なる区議会を開催し〜』『氏子はもとより当地出身の方々、近隣の方々のご協力により』とあるので、地域ぐるみで大事に守っているのでしょう。
良い神社でした。
刺青師・龍元
286(2020.12.14)
コメント
onijiiです。
整然とした神社ですね!
大事にされていて嬉しくなりますね!!
こうして何百年も守られて行くのですね!!!
雲蒸龍変?検索すると、うんじょうりょうへん
初めて知りました。さすがに龍詳しいですね!
元々寺社巡りは龍を求めて始めましたが・・・、
違いが分からず、力神に転向しました。(笑)
はは、雲蒸龍変はこじ付けです。タイトルに困って龍に関する言葉を検索したら出て来ました。「境内がキレイな〜」じゃ、パッとしないですからね。
ここは境内は整ってますが、御本殿は雨晒しですね。少なくとも屋根位は付けないと、彫り物の劣化が心配です。