眼力で語ります [十二所神社] 茨城県

東方朔? 神社仏閣
プロフィール

彫師歴三十余年。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和八年 新年寺社彫刻巡礼の旅 第七社目 茨城県大子町の十二所神社に参拝しました。

十二所神社鳥居

大同年間(806-10)創建
御祭神 天神あまつかみ 五代神・地神くにつかみ 七代神

十二所神社

御本殿覆屋は採光バッチリです。

十二所神社御本殿覆屋

立派な御本殿が鎮座していました。

十二所神社御本殿

向拝の龍。

向拝の龍

よ〜く見ると 目が玉眼になっています。玉眼とは ガラスや水晶などを嵌め込む技法ですね。

向拝の龍

義眼のようで生々しい迫力があります。

向拝の龍

木鼻の獅子の目も玉眼。

木鼻の獅子

御本殿右面。胴羽目・脇障子に大きな彫り物があります。腰羽目に彫刻は無し。

十二所神社御本殿

胴羽目は唐獅子牡丹。外枠があるのは 遠方で彫った物を現地に運び 寸法を微調整するためだそうです。

唐獅子牡丹

この獅子も元は玉眼だった様ですが 今は失われてしまっています。

唐獅子

脇障子は刀を担ぐ人。

東方朔?

これだけでは同定が難しいですが 反対側の脇障子との兼ね合いから考えると 西王母から桃を盗んで八百年生きたと言われる 東方朔とうほうさくではないかと思います。

東方朔?

裏側から。

東方朔?

こちらも玉眼? 

東方朔?

御本殿背面。

十二所神社御本殿

胴羽目は鳳凰です。

鳳凰

こちらも目が失われてしまってます。

鳳凰

玉眼は通常 裏から嵌め込むみたいですが これは穴が裏までくり抜かれていない様です。こちらは表から被せる象嵌ぞうがんだったのかな?

鳳凰

左側脇障子の背面。

西王母

表面です。桃のなった枝を担いでいるので 西王母せいおうぼだと思います。

西王母

西王母は 天界にある瑶池ようちと蟠桃園の主人で 全ての女仙を支配する最上位の女神。生命を司ると言われます。

西王母

左面です。

十二所神社御本殿

胴羽目は唐獅子牡丹。

唐獅子牡丹

こちらは玉眼がまだ残っています。

唐獅子

が かなり劣化しています。

唐獅子

割れ?ひび割れ?

素朴で牧歌的な 常州らしい彫り物で飾られた神社でした。

十二所神社御本殿

刺青師・龍元

007(2026.01.30)

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