日本伝統刺青と言えば、一から十までを手で行う総手彫りを連想する人は未だに多いのではないでしょうか。
胸割り片側のスジが休憩込みで13時間とちょっと。
特にこの菊のスジに手間と時間が掛かっています。手彫りのスジは、細かければ細かい程時間が掛かります。
マシンでやれば、5〜6時間だと思います。なので、手彫りのスジはマシンの2〜3倍の時間が掛かるという事ですね。
これを長いと思うか、これでこそ伝統と思うか。
ボカシ(黒墨及び色)については、マシン彫りも手彫りも所要時間は殆ど変わりません。
大雑把に下書きをして、細かい所は書き足しながら作業を進めていきます。もちろん、手彫り針も筆も使い捨て。
ベッドや枕や刺し棒など、体に触れる物は全てプラスチックフィルムで覆います。
「手彫りはすごく衛生的」なのです。
刺青師・龍元