私はここ数年生首の刺青にハマっています。皆さん生首の刺青と言うと、気持ち悪いとか趣味悪いなんて思うかも知れませんが、コレが案外人気で、別に怪奇趣味でも何でもなく、実は魔除けの意味合いがあるのです。
戦国時代には、侍は名のある相手を討ち取った時にはその首を切断し、証拠として持ち帰りました。なので、首を取られない様に武運を祈って、陣羽織などに生首の刺繍や文様を入れたそうです。つまり、身代わりですね。あの葛飾北斎や河鍋暁斎も鬼気迫る生首の絵をいくつも描いています。幽霊の掛け軸にもそんな意味合いが有ります。

私がこの世界に飛び込んだばかりの頃、師匠のお客さんで両肩五分で生首散らしを入れている人がいました。ゴト師か何かだったと思いますが、粋で不良っぽくて凄く印象的でした。
今年に入ってもう4、5人生首のお客さんが来ました。以前は数年に1人いるかいないかだったんですが。

念ずれば通ずですかね。まあ、今はインスタとかFBがあるから皆さんそれを見てるんでしょうね。良いと思うから来てくれるのでしょうから嬉しい限りです。
北斎や暁斎には遠く及びませんが、私もいつか見た師匠の生首散らしの様なすばらしい作品を描ける様に、日々精進あるのみです。










実は私の体にも生首が入っているんですよ。
刺青師・龍元