唐子が戯れる [神梅神社] 群馬県

神梅神社 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

刺青師・ 龍元をフォローする

令和五年七月中旬 群馬県みどり市の神梅神社かんばいじんじゃに参拝しました。

神梅神社鳥居

早朝からジリジリと照り付ける太陽。今年の梅雨明けは7月22日でしたが この日私は気象庁に先駆けて梅雨明けを(勝手に)高らかに宣言しました。

神梅神社

永仁六年(1298)創立
安永四年(1775)本殿建造
細工人 宮本元衛門
御祭神 大己貴命おおなむちのみこと 大山祇命おおやまつみのみこと 菅原道真すがわらみちざね 大物主命おおものぬしのみこと

神梅神社御本殿

立派な御本殿が鎮座しています。

神梅神社御本殿

窓が沢山あって彩光十分の覆屋の筈ですが 右側が暗いのが気になります。

神梅神社御本殿

向拝の龍。

向拝の龍

裏へ廻ります。

神梅神社御本殿覆屋

向拝の龍。

向拝の龍

覆屋正面の窓ガラスは素通しですが 内側に格子がはまっています。

神梅神社御本殿

暗がりの中 脇障子には猿田彦神がいました。

猿田彦神

正面扉には登り下りの龍。

正面扉の龍

資料には「細工人 宮本元衛門」となっていました。細工人というのは彫師の事でしょうか。

正面扉の龍

右側が暗いのは すぐ傍に別の御本殿が鎮座しているからでした。

神梅神社御本殿

う〜ん 横窓からだと 胴羽目が隣の御本殿の影に隠れてしまいます。

神梅神社御本殿

どうやら唐子遊びの様です。

唐子遊び
唐子遊び

角度を変えてみます。

唐子遊び

今度は背伸びをして上からの角度で。竹馬遊びをする唐子の後ろには傘を持った唐子が見えます。

唐子遊び

前に戻って斜めから見てみると 奥にラッパを吹いている唐子が見えます。その後ろには軍配の様な物を振り上げる唐子。

唐子遊び

大虹梁の上には 虎のパンツを履いた力神さまがいました。

力神

背面には窓が無かったので 左面に廻ります。

神梅神社御本殿

こちらの力神さまは シマウマ?のパンツを履いています。梁を支えているというより ぶら下がっているみたい。

力神

胴羽目は唐子の花車牽き。

唐子の花車牽き

扇子で拍子を取る唐子。

唐子

扇子で拍子を取るのに比べると 牽くのは楽じゃありません。

唐子
唐子の花車

脇障子は猿田彦神と対になる 天鈿女命あめのうずめのみこと

天宇受売命

どの人物も顔の造形が素晴らしく 年季の入ったベテラン彫師の作品なのだと思います。

暑さを堪える価値のある 素晴らしい神社でした。

刺青師・龍元

079(2023.07.31)

コメント

タイトルとURLをコピーしました