令和七年二月下旬 静岡県東伊豆町の大川三島神社に参拝しました。

嘉永六年(1853)現社殿改築
向拝彫師 石田(小沢)半兵衛
脇障子彫師 鈴木佐吉

案内板によると向拝は石田半兵衛との事。

石田半兵衛の彫り物は山梨で数社見掛けた事があります。

中備は 椀を持った仙人風の老人と龍。

半兵衛は 人物の柔和な表情と目の大きな龍に特徴があると思います。

椀を持った龍仙人といえば 椀から龍を召喚する陳楠と 名声が天まで届いて龍が診てもらいに来たという馬師皇がまず思い浮かびますが これは龍を召喚している様には見えません。

すると 治療をして龍に甘草湯を与えた馬師皇か?いや 酒瓶があるし むしろ一杯やってるって感じ。という事は別の仙人でしょうか?

水引虹梁持送りには力神さまがありました。

劇画調の力神さまです。

反対側。

ひらひらとした羽衣を纏っています。

海老虹梁持送りの鶏とひよこ。

鯛(多分)と亀。

枇杷に猿の親子。

手挟みの松に鷹なども素晴らしい出来栄えです。

ここのお目当ては脇障子の関羽と張飛です。
左側脇障子の張飛翼徳。

案内板によると 脇障子の彫師は鈴木佐吉。

向拝に負けず劣らず 素晴らしい造形です。

しかし この張飛は男前が過ぎると思います。(個人の感想です)

張飛はもうちょっとズッコケでも良い感じですね。(個人の感想です)

いよいよ真打登場。関羽雲長です。

こちらは全く非の打ち所がないです。(個人の感想です)

髭をシゴく左手はまるで本物の様です。

案内板によると 鈴木佐吉は大工の棟梁とありました。

つまり この人の本業は大工って事?

下から見ると 少し物憂げに見える関羽。

本職の彫師に引けを取らない腕前に唸ってしまいます。
刺青師・龍元
032(2025.04.29)
コメント
onijiiです。
脇障子がカッコいいですねえ。
素晴らしい!痺れます!!
いつの日か行きたいです。
関羽と張飛がカッコいいですね。
神社の目の前は海なので、海沿いの気持ち良いドライブが今でも印象に残っています。