令和三年新年巡礼十五社目、茨城県土浦市の愛宕神社に参拝しました。
ここは地図には載っているのですが、入り口が分かりませんでした。グーグルマップの航空写真にも、ただ鎮守の森が写っているだけです。
周りを車で何周しても入り口を見付けられなかったので、歩く事にしました。
以前、アパートの前に車を停めて怒鳴りつけられた事があるので、私は車を停めて畑にいたオジさんに声を掛けました。
そこの神社に行きたいんですけど、ここに車停めさせて貰って良いですか?
「…………」
チョットの間なんですけど…ダメですかね?
「………あんた、どちらさん?」
どちらさんって…〇〇の〇〇と申しますが…いろいろ神社を回ってて、そこの神社に行きたいんですけど…
「ナニしに行くの?」
…決まってんじゃないですか、お詣りに行くんですよ、お正月だし…
警戒心むき出しのオジさんに、私は半分キレ気味に答えてしまいましたが、小さな集落ですから、明らかに言葉の違う他所者に対して警戒するのは当然かも知れません。悪いと思ったのか、オジさんは急に饒舌になり、
「ああ、そこの愛宕神社ネ!いやあ、最近ドロボウが多いからさ。入り口はコッチじゃなくて、この通りをずっと行って………アソコは元々個人の持ち物だったんだよ、ホラ、そこの〇〇さん家の……」
私が車で行ったり来たりしてる時から警戒していた様ですが、すっかり疑いが解けたみたいで、神社への道順やら神社の由来やら、色々丁寧に教えてくれました。
私がお礼を言って車に戻ろうと歩き出した後も10メートル先から
「彫刻が有るんだよ〜!」
20メートル先から
「しゃし〜ん!写真!撮ればいいよ〜!」
と声を張り上げてくれました。
車を停めて、畑の脇を通って森の中に入ると鳥居が見えて来ました。こりゃあ、分からないや。
御祭神 火之迦具土神
しかし、彫刻がありません。脇障子も欠損してしまっています。
背面にも無し。オジさんは彫刻があるって言ってたのに、木鼻の事だったのか。。。
左面に回ると。。。ありました。
左下が薄くなってしまってますが、どうやら「松に鷹」が彫られている様です。
家で写真をよく見ると右側の胴羽目にも薄〜く彫刻があった様です。どうしてこんなに薄いのでしょうか。カンナでも掛けたのか。
実はオジさんとのやりとりには続きが。。。
教えて貰った所で車を降りて歩き出すと、来た方角から一台の軽トラがやって来ました。
「車はサ、そこじゃなくて、誰も来ないからコッチに突っ込んじゃった方が良いな」
ナント、さっきのオジさんが駐車場所を教える為に軽トラで追い掛けて来てくれたのでした。
この後、信号待ちで私の車の後ろに軽トラがつく度に、さっきのオジさんじゃないかとドキドキしました。
オジさんの親切には感謝いたします m(__)m
刺青師・龍元
015(2021.01.28)
コメント
onijiiです。
こちらも行かれたんですね。
よくぞご無事で到着されましたね。
胴羽目探求も大変ですね。(笑)
親切なオジさんでよかったですね。
彫刻の存在を知る氏子さんは珍しいですね。
軽トラは世界に誇る名車だと思います。
狭い道や急坂はお手の物。畑の中も走ります。
寂しい所に行くたびに軽トラ欲しいなと。(笑)
最初は怖かったんですよ。
この人怒ってんのか、って思いました。
やっぱり他所者は警戒されますね。
軽トラは現地では良いですが、現地に着くまでが大変ですよね。