蟇股は仙人尽くし [熊野神社拝殿] 群馬県 からの続きです。
左面
海老虹梁の龍。尻尾や足の形から言って、彫師は拝殿と同じ人の様に思います。
胴羽目には孔雀がありました。
脇障子には唐獅子牡丹。迫力のある顔です。
背面
胴羽目は3枚で松鶴。非常に精緻な彫りですが、雨晒しのためか少し劣化が気になります。
右面
胴羽目は鳳凰でした。こちらも劣化が気になります。
海老虹梁の龍と手挟みの鷹。
その他
縁下持ち送りなどにも良い彫り物がありました。
ヒゲが無ければ、たい焼きくんみたいな鯉。
私の仕事場から歩いて10分ほどの所に「馬尻」というバーがありますが、こんな看板があります。
こちらはちゃんとした馬。
中央に見えるのはきっと鰐鮫。因幡の白うさぎが皮を剥かれた、絵本ではサメと出てくる空想上の生き物。前から撮るのを忘れました。
縁下のちょっとした部材にも彫り物がありました。
鯉って、有名な人の作品でも変なのが多いですが、この鯉は上手いと思います。縁下持ち送りのたい焼きくんとは違う人が彫ったのかなぁ。
境内社
向拝には見猿・聞か猿・言わ猿の三猿がありました。
三猿はサルに引っ掛けた日本独自の語呂合わせと思われがちですが、世界中に同じ内容の言葉があり、三猿のモチーフ自体も世界中にあります。タイでは「せ猿」を加えた四猿なんてのもあるそうです。
良い神社でした。
刺青師・龍元
248-02(2020.11.06)
コメント
onijiiです。
彩色したのとしてないのと両方楽しめますね!
近くの長伝寺に三代目石原常八利信の欄間が
あるようなので、合わせて見学したいです。
紹介ありがとうございます。
では、これから調査に行ってきます。(笑)
長伝寺ですか。私もまだ未訪問です。
高崎・前橋の辺りは良い社寺がたくさんありますね。
あの辺りはよく通るので、少しづつ攻めてみたいと思います。