令和七年三月中旬 群馬県桐生市の黒保根栗生神社に参拝しました。
知らない山道を車で走って遭難しかけた事が何回もあるので 一ノ鳥居で車を停めて この先は徒歩で進みました。

行ってみると ニノ鳥居前に転回・駐車できるスペースがあり 石段を登ると拝殿があります。

慶雲四年(707)創建
寛政二年(1790)本殿上棟
彫工武衛棟梁 関口文治在信
同仕手 福岡徳次他五名
御祭神 栗生左衛門頼方

立派な御本殿が鎮座していました。

身舎は 唐子遊びの胴羽目3点の他 扉脇板や脇障子など 素晴らしい彫り物で飾られています。

右側脇障子は李白観瀑です。

唐代の大詩人 李太白が 廬山の瀑布に臨み詩を吟ずる様子を表したものですね。

紅く塗られた高欄が良い感じ。

胴羽目は唐子の雪玉転がし。

それにしても この綱は一体どういう事になっているのでしょう?

雪玉に綱を通して引っ張れるのか? 実は石玉だったり?

かじかんだ手を 呼気で温めている様に見えるので やはり雪玉? それとも上品に口に手を当てて笑っているのか?

なんて事はどうでも良いですね。何にせよ重い物を転がしている事は伝わってきます。

背面です。

唐子の演奏。というかパレード。

太鼓を叩く唐子。

はじける唐子。これぞ文治郎の真骨頂でしょう(個人の感想です)

ラッパ唐子。

旗を持つ唐子。

竹馬に跨る唐子。

傘を持つ唐子。

とにかく唐子。

左面です。

胴羽目は唐子の双六。

双六と言っても今の双六とは違って 盤双六 つまり和風バックギャモンですね。

楽しそうです。

双六を見るといつも思いますが まるで丁半博打をやっているみたいです。

半方無いか!無いか半方! 丁半揃いました いざ勝負!

左側脇障子は 六力神通の人で 山を劈き黄河をまっすぐに通した と云われる巨霊人。

裏側には虎の胴体が彫ってありました。

彫刻満載という訳ではありませんが 押さえるべき所はしっかりと押さえた 見応えのある御本殿でした。

刺青師・龍元
033(2025.05.03)
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