電話噺第十弾!

fuji いろいろ
fuji
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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「インスタ見た?」

ある日の夕刻、知らない番号からの電話に出ると年配の人の声でイキナリ来ました。番号間違いした何処かの親父が覚えたてのインスタの投稿を女房に自慢してるのか。

「はあ?」

私が戸惑っていると、

「インスタのDM見たかって訊いてンだよ‼︎」

巻き舌でどうも普通の話し方ではありません。

「どちら様ですか?」

と私が尋ねると、

「〇〇(地名)の~、彫〇〇ってんだけど~、そっちに番号出てンだろ、ちょっと掛け直せ」

そんなに電話代が惜しいのか、とも思いましたが、まあ、面識はありませんがご高名な方でしたので掛け直しました。

電話の内容は、失礼ではありましたが他愛も無いものだったし、これを読んでる人にその相手が分かってしまうので先方の名誉の為に書きません。私は電話が終わるとインスタのDMをチェックしてみました。

インスタのDMは、フォローしてない人からだとリクエストフォルダーに入ってしまって通知が来ません。成る程、だから気が付かなかった訳です。

で、何日も放置してしまったのかと思って、DMの送られて来た時間を見ると、その日の午後2時。電話が掛かって来たのが、午後5時。

3時間しか待てないのかな?

で、DMの内容は、「用事があるから電話をよこせ、ただし、今は病院にいるから午後7時半以降にしてくれ (実際の文章自体はそれなりに丁寧)」というもの。

オイオイ、7時半以降に電話しろって自分で言ってるのに、5時に掛けて来ちゃってるじゃん。

想像するに、病院の待合室でやる事無いからスマホ片手に10分置きに (5分置きかも) インスタチェックして、私へのDMに既読が付かない事にイライラして、まだ読まねえ、まだ読まねえ、まだ読まねえ、まだ読まねえ、まだ読まねえ…と3時間痺れを切らして、とうとう直接電話掛けて、冒頭の

「インスタ見たか‼︎」

となったのでしょう。

合掌。。。。。

刺青師・龍元

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