令和三年九月下旬、栃木県真岡市の浅間神社に参拝しました。
数年前に地元の高校生が建てた鳥居だそうです。
小さめの御本殿。
大分傷んでしまっていますね。
正面扉には風神雷神の彫り物。
丹下段平似の風神。
太鼓を叩き鳴らすカミナリさま。
彫りは浅めですが、妙に味のある彫り物です。
繋虹梁は龍の胴体だけ。向拝木鼻が龍の頭になっていたと思われますが、木鼻は失われてしまって残っていません。至る所に鎹が打ち込んであって、痛々しい。
脇障子も失われてしまって、今はその痕跡が残るのみです。
力神さま。
胴羽目には得も言われぬ美しい声で鳴くと言われる極楽浄土の鳥・迦陵頻伽。刺青でも定番の図案で、私も過去に数回手掛けた事があります。
迦陵頻伽は難しい字ですが、サンスクリット語のカラヴィンカ(kalaviṅka)の音訳だそうです。だいたい仏教関係の物は難しい漢字を使いますが、ただの音訳で、意味は無いものが多いですね。
背面。
最初は鳳凰かと思いましたが、孔雀かも知れません。下部は朽ちてしまったのか、ただの板で補修されています。
左面には力神さまはおられませんでした。
こちらの胴羽目は天女。
刺青師・龍元
143(2021.11.18)
コメント
onijiiです。
上根観音堂の帰りに寄ってきました。
神奈川の先輩に教えていただきました。
片側の力神は欠損したのだと思います。
風神雷神がいたので、大喜びしました。(笑)
この風神雷神は良い感じですね。でも、社殿の劣化具合を見ると、ここもそう長くはなさそうです。
私が参拝したときには、向拝のすぐ脇で大きな女郎蜘蛛がお食事中でした。近づくと逃げて行きましたが、ファインダーを覗きながら気配を殺して待っていると戻って来ました。神社より蜘蛛の撮影の方が長時間掛かりました。