犬山道節忠興 (いぬやま どうせつ ただとも)
曲亭馬琴作「里見八犬伝」に出てくる八犬士の一人
1459年9月、戊戌の日に生まれる。
仁義八行の数珠の玉の一つ・忠の玉を持ち、左肩に牡丹の痣がある。
生れながらに左肩に瘤があった。幼少時に父の妾に毒殺されたが、墓の中で蘇生した。父は煉馬家重臣・犬山道策貞与で、犬山家が仕えた煉馬氏が扇谷定正らに滅ぼされたため、扇谷定正を仇として執拗に付け狙う。
道節は隠行五遁の一つ・火遁の術を使う怪しい道士・寂寞道人肩柳として物語に登場する。復讐の軍資金を集める為に火遁の術で民衆を騙して金を巻き上げていた。
後に仲間となる八犬士の一人・荘助と斬り合った際、切り裂かれた道節の左肩の瘤から珠が飛び出し、荘助の手に渡るとともに、道節は荘助の珠を手に入れる。荒芽山で四犬士と合流し、自らも犬士として自覚すると犬山家伝来の忍法・火遁の術を邪道として棄てた。このとき、荘助と互いの珠を交換。網乾左母二郎(あぼしさもじろう)から奪った名刀村雨が元々八犬士の一人・信乃の物であった事を知り、信乃に返却している。
刺青師・龍元