下仁田諏訪神社の境内社である近戸神社(ちかとじんじゃ 群馬県のウェブサイトでは近頭神社となってました)にも素晴らしい彫り物がありました。
由緒
天保五年(1834)再建。諏訪神社本殿再建より三年早く、同じく大隅流 矢崎善司を棟梁としたその一門によって建てられた様です。その他細かい事は分かりませんでした。
社殿
向拝
向拝虹梁上の龍は諏訪神社本殿海老虹梁の龍とそっくり。彫師は同じ人でしょう(多分、善司の息子の林之丞)。
扉には麒麟。一つは足が欠け、反対側は足のみが残っています。ちょっと太めですね。
海老虹梁
南側海老虹梁の龍。
こちらは北側海老虹梁。諏訪神社本殿 海老虹梁の龍と同じ下絵を使ったんじゃないかと思うほどそっくりですな。でも、こちらは目玉のような雲が少ない。まあ、普通です。
こちらは諏訪神社本殿。龍はそっくりですが、目玉の様な雲がまるで雷神様の太鼓の様に並んでます。
諏訪神社拝殿。もはや龍である事すらパッと見て分からなくなってます。
最初に諏訪神社の拝殿を見た時には、変わってんな、位にしか思いませんでしたが、こうして並べてみると変遷ぶりが良く分かります。一体何があったのでしょうか。向拝の龍は三社とも普通です。近所に同じ人の作品があるでしょうから、この社が建てられた前後や間はどうなっているか気に留めておこうと思います。
胴羽目
北面胴羽目は鶴仙人の王子喬(おうしきょう)。〜追記(19.07.08) 手に巻物を持っているのは費長房(ひちょうぼう)の可能性大だそうです 追記終わり〜
南面胴羽目は亀仙人の黄安(こうあん)。
背面胴羽目は滝を眺める仙人らしき人物。誰だろ? 〜追記. どうやら李白の観瀑図という画題の様です(19.06.30)
刺青師・龍元
コメント