令和三年三月、群馬県藤岡市の御荷鉾山不動尊に参詣しました。
そばの琴平大神前の駐車場に車を停めて、三波川に掛かる橋を渡ります。
道なりに進むと不動尊が見えて来ました。
参道階段。見事な彫り物で飾られた本堂が見えて来て気分が高揚して来ます。
別名 妹ヶ谷不動尊とも云う様です。
元禄八年(1695)建立
明治元年(1868)現本堂再建
彫師 石川兼次郎藤原豊重
向拝
兎ノ毛通しは鳳凰です。
唐破風下には寒山と拾得がありました。
中備の龍も迫力があります。
海老虹梁の龍。
まるで生きている様です。
梁上小壁の彫り物。
金剛鈴と数珠をかざし、正面を見据える僧侶。
壺から蛇が出て来ています。何か説話があるのでしょうが、分かりません。
「おや、何だろう?」
指を差す人。
驚く人。
これも画題は分かりません。
丁度、扁額の裏に龍の頭があります。
金剛杵を握り、印を結ぶ僧侶。
眼力が凄い。
目で殺す。
修行をしているのでしょうか。
仏関係の説話はあまり馴染みがありませんが、誰か有名な人の説話なのだと思います。
至る所に寄進者の銘が刻んであるし、現地ではよく見えなかったので、はっきりとした写真を撮っていないのが残念ですが、一番左側の小壁には「紀元二千五百四十三年 明治十六年○奉斎 秋九月○○ 本○○群馬○高崎○ 彫工 石川兼次郎藤原豊重」と刻んである様です。
石川兼次郎藤原豊重をググると高崎市の倉賀野神社の向拝の彫り物もこの人の作品の様です。
案内板には「明治元年現本堂再建」となっていましたが、この銘には明治十六年となっていますから、彫り物は後付けという事でしょうか。
でも、そうすると海老虹梁や木鼻などは違う人の作品という事になるかも知れません。それとも海老虹梁なんかも後付けできるのかな?
唐破風下の寒山拾得は背後の松を見ると同じ人の作品の様に見えますが。。。
気を付けないと彫師の系譜の迷宮にハマってしまうので、これ以上追求するのはやめておきます。ハマっている人達を見ると、とても楽しそうではありますが。
刺青師・龍元
057(2021.04.15)
コメント
onijiiです。
彫りがリアルですね!お見事!!
海老虹梁は梁としての機能ではなく、
装飾のためにあるような?(笑)
いつか拝見したいなあと地図を見たら、
かなり山奥のようですね。(笑)
そうですね、この梁に重量を掛けたら折れてしまいそうですね。
ここは中山神社や土生神社の後に参拝しました。一見、近いのですが、地図を拡大してみると凄い峠道だったので、一度国道で鬼石まで降りてからまた山を登りました。